終値は前日比50円80銭高の1万9434円64銭だった。
前日の米国株市場でNYダウが196ドル高と大幅続伸、ナスダック指数も高かったことで主力株中心に広範囲に買いが入った。朝方は外国為替市場でも1ドル=109円台後半と円安方向に振れ、これも投資家心理改善につながった。
正午ごろトランプ米大統領がメキシコ国境との壁建設に前向きな発言をしたと伝わり、午後は米政権運営の迷走を懸念した売りで伸び悩んだ。
日経平均の上げ幅は朝方、177円まで広がったが、上値抵抗水準とみられている26週移動平均(1万9584円)水準で戻り待ちの売りが増えた。
北朝鮮を巡る地政学上のリスクが上値を抑えた。対外強硬姿勢を示したトランプ氏の発言をきっかけに、鉄鋼輸入制限の連想で鉄鋼株が売られるなど、政治に神経質な展開だった。
日経平均は前日までの5日間で369円下落していたが、反発力は鈍かった。
JPX日経インデックス400は小幅続伸し、前日比30.32ポイント高の1万4185.62だった。東証株価指数(TOPIX)も小幅続伸し、3.93ポイント高の1600.05だった。
東証1部の売買代金は概算で1兆9037億円と3日連続で2兆円を下回った。3日連続は7月21〜25日以来ほぼ1カ月ぶり。売買高は14億5332万株だった。
東証1部の値上がり銘柄数は1044と全体の52%を占めた。値下がりは842、変わらずは137銘柄だった。
個別では、キーエンスが高水準の売買代金をこなし大幅高、ファストリやソフトバンクが上げた。東エレクは上昇した。SMCやソニーは買われた。
銅先物価格の上昇で、住友鉱は連日で年初来高値を更新した。8月の既存店売上高が好調だったニトリHDは買われた。ネオス、ジーンズメイトがストップ高となり、TACも大幅高となった。愛眼、ノーリツ鋼機なども値を飛ばした。
一方、大口の売りが出たとみられる三菱UFJは下げた。公募増資を発表したアインHDは大幅安。資生堂や安川電は下落した。NTTデータや電通は年初来安値を更新した。新日鉄住金は反落した。大阪府吹田市などで停電が発生し、関西電が下落した。
ペッパーフードサービスは大きく利食われた。日本ペイントホールディングス、サニックス、新日本電工の下げも目立つ。安永、新日本理化も値を下げた。
東証2部株価指数は前日比79.03ポイント高の6555.84ポイントと続伸した。
半導体メモリー事業売却を巡り米ウエスタンデジタルと協議すると伝わった東芝が上げた。
値上がり銘柄数は278、値下がり銘柄数は164となった。
個別では、図研エルミックがストップ高。情報企画、フォーシーズホールディングス、セック、日本化学産業、伊勢化学工業など18銘柄は年初来高値を更新。堀田丸正、ファステップス、黒谷、大興電子通信、ダイトーケミックスが買われた。
一方、日本製麻、戸上電機製作所、カーチスホールディングス、くろがね工作所が年初来安値を更新。ランドコンピュータ、フジマック、ラクト・ジャパン、阪神内燃機工業、上村工業が売られた。