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【大引け概況】


25日の日経平均株価は5営業日ぶりに大幅反落し、前日比662円93銭(2.05%)安の3万1624円28銭で終えた。下げ幅は今年2番目の大きさ。
 
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前日のNYダウは373ドル安と下落した。今晩予定されているジャクソンホール会議でのパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演が利上げに前向きなタカ派的な内容となることが警戒された。
また、23日の取引終了後に好決算を発表した米半導体大手のエヌビディア<NVDA>の株価が材料出尽くし感から小幅高にとどまったことを落胆視する売りが膨らんだ。

これを受け、この日の日経平均株価も大幅安となった。日経平均株価は前日までの4日間で800円強上昇していたことから、利益確定売りも膨らんだ。半導体関連株などが下落し日経平均は一時700円を超す下げとなった。
アドテストや東エレクといった半導体関連銘柄やソフトバンクグループへの売りが目立った。3銘柄で日経平均を300円超押し下げた。
 
25日の香港ハンセン指数や上海総合指数などのアジアの株価指数が下げたことも投資家心理の悪化につながった。日経平均は心理的節目の3万2000円や75日移動平均(3万2102円、24日時点)を割り込み、海外短期筋などの売りがかさみやすかったとの声も聞かれた。
 
日本時間の25日夜には国際経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」でパウエルFRB議長が講演する。パウエル氏がタカ派的な発言をするのではとの警戒から、株価水準を切り下げた銘柄への押し目買いも限られた。
 
最大の注目材料はジャクソンホールシンポジウムにおけるパウエル議長の講演内容だろう。最近の米国の経済指標は、インフレ抑制が順調に進みつつあることを示唆する内容も増えてきてはいるものの、10日に発表された米国の7月のコア消費者物価指数(CPI)は前月比0.16%上昇と、6月と同じ低い伸びにとどまった。この水準が続けば年2%の物価目標達成が可能になるだけに、パウエル氏がどのような見解を示すのか注目される。

 
東証株価指数(TOPIX)は5営業日ぶりに反落し、20.19ポイント(0.88%)安の2266.40で終えた。JPXプライム150指数も5営業日ぶりに反落し、終値は12.59ポイント(1.23%)安の1008.94だった。
 
東証プライムの売買代金は概算で2兆7987億円。売買代金が3兆円を割るのは6営業日連続。売買高は10億2175万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1127と、全体の6割を占めた。値上がりは621銘柄、横ばいは86銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は電気機器、機械、その他製品、非鉄金属などが下落。上昇は海運業、不動産業など。
 
個別では、ファストリと京セラが下落。バンナムHDや信越化も下げた。イビデン、芝浦メカ、エンプラスなどのハイテクが全般大きく下落。SMC、安川電機のFA関連や、日立建機、クボタ、大阪チタ、三菱マテリアル、レゾナックHD、三菱商事、三井物産など景気敏感株も総じて下落した。
 
一方、電通グループとオリンパスが上昇。クラレやOLCも買われた。レーティング格上げが観測されたライオンやクラレも高い。ほか、エムアップHD、Sansan、テクノメディカ、物語コーポ、河西工業、ANYCOLOR、メディアドゥなどが東証プライムの値上がり率上位に入った。