朝方は、世界的な経済活動の再開期待を背景にした買い戻しが先行した。しかし、香港治安法制をめぐる米中対立の激化懸念が投資意欲を圧迫。
中国政府の管理強化による域内情勢の悪化懸念から香港ハンセン指数は一時5%を超える大幅安となった。中国・上海も下落、法案を巡り米中対立が激化するとの見方から時間外の米ダウ先物も下落し、日経平均も軟調に推移した。
午前に日銀は同日開催した、臨時の金融政策決定会合で中小企業向けの新たな資金供給策の詳細を決めたが、「想定内」と受け止められ、株価への影響は限られた。
経済活動が正常化に向けて動きだし、目先的には好材料は出尽くした感が漂う。売りを吸収できなかった相場展開に、市場関係者は「買方に元気が感じられなかった」と指摘していた。