取引開始前、トランプ米大統領が中国製品への制裁関税の引き上げを10月15日に延期すると述べたことで、米中通商協議を巡る緊張が和らいだとの見方から、株式相場の上昇を見込んだ海外短期筋が東エレクやファナックなど景気敏感株を中心に買いを入れた。
円相場が一時1ドル=108円台に下落し、輸出採算が改善するとの期待も電子部品など輸出関連銘柄を中心に買いを促した。
日経平均株価は上げ幅が一時前日比228円まで拡大し、終値は5月7日以来、4カ月ぶりの水準に上昇した。
一方、日本時間今夜に欧州中央銀行(ECB)理事会の結果発表が控えていることから投資家の様子見姿勢も強く、日経平均は8営業日で約1140円上昇したことで個人投資家の利益確定売りもあり、上値は重かった。
市場では「売られすぎの修正が続いてきたが、ここから上の水準へ進むには、何か買い材料が欲しいところ」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は6日続伸し、11.44ポイント高の1595.10で終えた。JPX日経インデックス400も6日続伸、終値は前日比112.60ポイント高の1万4254.87だった。
東証1部の売買代金は概算で2兆7701億円。売買高は15億8230万株だった。値上がり銘柄数は1247。値下がり810、変わらず94だった。