前日の米株式相場の上昇や円高一服を背景に投資家心理が改善した。幅広い銘柄に買いが入った。
日経平均は1月23日に昨年来高値(2万4124円)を付けて以降、6営業日で1025円下落した。「来期も10%程度の経常増益が見込まれる中で割安感が意識された」ことで、押し目買いの動きが広がった。
2017年4〜12月期の決算を前日に発表した日立や三井住友FGが買われた。市場では「国内企業が開示した業績はこれまでのところ総じて堅調との見方が多く、海外勢を中心に押し目買いが活発だった」との声が聞かれた。
前日に続き商いも膨らみ、東証1部の売買代金は概算で3兆5134億円と今年3番目の多さとなった。円高一服を手掛かりとした海外ヘッジファンドによる株価指数先物への買いも相場を押し上げた。
JPX日経インデックス400も7営業日ぶりに反発した。終値は前日比281.23ポイント高の1万6531.91だった。東証株価指数(TOPIX)は3日ぶりに反発し、33.73ポイント高の1870.44で終えた。
東証1部の値上がり銘柄数は1789と今年最多となり、全体の87%を占めた。
東証1部の売買高は概算で18億1656万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は238、変わらずは35だった。
個別では、米事務機大手ゼロックスを買収する富士フイルムが急伸した。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクが高く、トヨタやソニー、キーエンス、ファナックも上げた。東邦チタニウムが急騰、黒崎播磨、オルトプラスなどが値幅制限いっぱいに買われ、日本ライフライン、バリューコマース<なども値を飛ばした。
半面、富士通やエプソン、日東電は下げた。スクロール、オプトランが急落、FPG、エイジアなども大幅安となった。JVCケンウッド、住石ホールディングスが安く、江崎グリコへの売りも目立った。
東証2部株価指数は前日比114.91ポイント高の7680.90ポイントと3日ぶり反発した。
値上がり銘柄数は334、値下がり銘柄数は142となった。
個別では、アイスタディ、平和紙業がストップ高。キーウェアソリューションズ、日本精蝋は一時ストップ高と値を飛ばした。森組、TTK、ソルコム、ブルボンなど29銘柄は昨年来高値を更新。カワタ、サンユウ、マイスターエンジニアリング、テクノマセマティカル、ヤマシナが買われた。
一方、岡野バルブ製造が昨年来安値を更新。エスビー食品、オプティマスグループ、丸藤シートパイル、西部電機、FUJIKOHが売られた。