米中貿易協議の進展期待が高まり、NYダウ工業株30種平均が最高値を更新し、東京株式市場にもこの流れが及んだ。さらに前場中盤に「米中閣僚が電話会談した」と伝わると日経平均株価は一段高となり、取引時間中の年初来高値である2万3608円まで駆け上がった。
外国為替市場で一時1ドル=109円台まで円安・ドル高が進み、投資家心理が強気に傾いた。
電機株などの輸出関連株がにぎわった。
その後は戻り売りに押し戻され、引けにかけて上昇幅を縮小した。
中国商務省が会談内容について「協議の第1段階の合意に関し、重要問題解決に向けた共通認識に達した。今後は残る課題をめぐり交渉を継続する」と公表すると、「協議継続というだけでは消化しづらい」と受け止められ、利益確定売りを誘った。上海株や香港株が伸び悩んだことも日経平均の上値を重くした。
JPX日経インデックス400は3日続伸し、終値は前日比32.66ポイント高の1万5247.45だった。東証株価指数(TOPIX)は3日続伸し、2.75ポイント高の1705.71で終えた。
東証1部の売買代金は概算で3兆1584億円だった。米MSCIが算出する株価指数の銘柄入れ替えに伴い、大引け直前に商いが膨らんだ。売買高は16億2299万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は852、値下がりは1199、変わらずは104だった。