きょうは日経平均が終始マイナス圏で推移した。配当権利落ち分が257円程度と試算されており、その影響で下値を試す展開となった。ただ、後場終盤は配当再投資の買いなどが観測されるなか、下げ幅を急速に縮小させ、結局大引け時点で100円安にとどめた。実質的にはプラス圏で引けた格好となっている。前日の米国株市場ではインテルやマイクロンテクノロジーなど半導体セクターの主力株が大幅高に買われ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)の上昇も顕著だった。
これを受けて、東京株式市場でも半導体関連の一角に買いが優勢となり全体相場を支えた。
日経平均採用銘柄の配当の権利落ち影響は、QUICKの試算で日経平均を257円程度下押ししたとみられる。
29日の米株式市場で主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が3%超高と急伸した。市況改善を見込んだ買いが東エレクなど半導体関連の一角に入った。
市場では「日経平均の市場推定落ち分(257円程度)よりも下げ幅が小さかったことから、底堅い動きと言えそうだが、手掛かり材料に乏しく上値は重そう」との声が聞かれた。
チャート面では下値25日移動平均線(2万7625円)上を維持しており当面はここにサポートされながらの押し目買い基調が続きそうだ。新年度は企業収益上向きが予想され、引き続き緩やかな上昇基調が予想される。
午後は徐々に下げ渋り、大引けにかけては急速に下げ幅を縮小した。東証株価指数(TOPIX)型の上場投資信託(ETF)による配当再投資を指摘する声が聞かれ、思惑買いを誘ったとみられる。TOPIXは4営業日ぶりに反落した。終値は前日比12.16ポイント(0.61%)安の1983.32だった。