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【大引け概況】
31日の日経平均株価は反落し、前週末比289円33銭(0.99%)安の2万8860円08銭で終えた。
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 買い手掛かり材料に乏しいなか日経平均株価が反落、前週末に先物主導で買い戻され600円高となったリスク選好の地合いから一転して下値模索の動きに終始した。前週末の欧米株市場は総じて堅調だったが、米国株市場では主要株指数の上値が重く利益確定売りニーズの強さを反映、東京株式市場でもこの流れを引き継ぐ格好に。国内では緊急事態宣言延長に伴う経済活動への影響と、ワクチン普及期待を背景とした景気回復への思惑の綱引きとなっているが、きょうは他に目立った材料が見当たらない。
 
今週は6月4日の5月の米雇用統計など、米国での重要指標の発表が相次ぐ。「経済指標の内容や市場の反応を見極めないと、一段の上値を追いにくい」との見方があった。
 
ただ、積極的に売り込む動きは限られた。国内では新型コロナウイルスのワクチン接種が進みつつある。国内の新規感染者数も足元では増勢に歯止めがかかっている。経済活動の正常化を期待した動きもあり、下値では買いも入った。
 
JPX日経インデックス400は反落。終値は前週末比230.59ポイント安の1万7385.08だった。東証株価指数(TOPIX)も反落し、24.46ポイント安の1922.98で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆2415億円。売買高は10億2073万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1712と、全体の8割弱を占めた。値上がりは420、変わらずは60銘柄だった。

 

業種別株価指数(33業種)では不動産業、銀行業、機械の下落が目立った。上昇は海運業の1業種だった。
 
個別では、ソフトバンクグループは売買代金トップも株価は冴えない動きとなり、ソニーグループ、ファーストリテイリング、エプソンやキヤノンなども軟調となった。ルネサスエレクトロニクスが大幅安となり、ダイキン、リクルートホールディングスも値を下げた。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクが売られ、マネックスグループも大幅下落した。フィル・カンパニー、明豊ファシリティワークスも急反落した。
 
半面、レーザーテックが商いを集め大幅高で上場来高値更新。東京エレクトロンやアドバンテストなどその他の半導体製造装置関連も強いものが多い。アステラス製薬や中外薬が上昇したほか、ファーマフーズも上昇した。エフテック、EPSホールディングス、宮越ホールディングス、日本電波工業といった銘柄が大幅高となるなど中小型株物色ニーズは旺盛だった。
 
 
 
東証2部株価指数は前週末比12.15ポイント高の7458.27ポイントと続伸した。
出来高1億3131万株。値上がり銘柄数は208、値下がり銘柄数は187となった。
 
個別では、テクノマセマティカル、セコム上信越、川口化学工業、東京ボード工業がストップ高。フレンドリーは一時ストップ高と値を飛ばした。エス・ディー・エス バイオテック、ベルテクスコーポレーション、明星電気、フジオーゼックス、アルメディオなど11銘柄は年初来高値を更新。中国工業、浜井産業、那須電機鉄工、タカトリ、東京ラヂエーター製造が買われた。
 
 一方、古林紙工、旭コンクリート工業、アサヒ衛陶、日本インシュレーション、タクミナなど7銘柄が年初来安値を更新。ワイズテーブルコーポレーション、IJTT、オーナンバ、グローバルダイニング、日本坩堝が売られた。