ムニューシン米財務長官のドル安容認発言を受けた円高・ドル安を背景に、投資家心理が冷え込んだ。
外国為替市場で円相場が1ドル=108円台に上昇し、トヨタやホンダなど輸出関連銘柄に売りが出た。
日本時間今晩の欧州中央銀行(ECB)理事会や発表が本格化する主要企業の2017年4〜12月期決算の内容を見極めたいとして、積極的な売買を見送る投資家も多かった。
前日に増収増益決算を発表した日電産が昨年来高値を更新するなど、好業績銘柄に買いは入ったものの相場全体を押し上げるほどの影響はなく、午後には下げ幅が300円に迫る場面もあった。ただ、日経平均も短期的なトレンドラインとなる25日移動平均線(約2万3400円)は下回っていない。
「上昇相場の中での一呼吸」と、市場関係者は前向きだった。
東証株価指数(TOPIX)は16.67ポイント安の1884.56、JPX日経インデックス400は151.55ポイント安の1万6697.12となった。
東証1部の売買代金は、2兆9626億円、売買高は15億6333万株だった。
東証1部の値下がり銘柄数は1519、値上がりは462、変わらずは82だった。
個別では、ソニーや任天堂が下げた。ファーストリテーリングは2%超の下落で日経平均を約46円押し下げた。 三菱UFJ、三井住友FGなどメガバンクも売られた。ソフトバンクやファナックも軟調。 一方、為替動向の影響を受けにくいNTTやレーティング引き上げ観測の電通は上昇した。 日本電産が買われ、ショーケースは出資先の新作ゲームに期待が集まり、一時ストップ高となった。安川電機、ブレインP、東京個別、OKAYAが買われた。
東証2部株価指数は前日比23.30ポイント安の7684.08ポイントと続落した。
値上がり銘柄数は224、値下がり銘柄数は253となった。
個別では原田工業、関門海、リスクモンスターが売られた。
一方、サイバーステップ、大和自動車交通がストップ高。スリープログループ、星和電機は一時ストップ高と買いが集まった。
TTK、ブルボン、福留ハムなど42銘柄は昨年来高値を更新し、日建工学、カネヨウ、黒谷、FDKが買われた。