新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、東京都などが週末の外出自粛を呼びかけたことで、「経済活動が一段と停滞する」との見方が強まった。
さらに、神奈川県や埼玉県でも週末の外出自粛を求めるとの報道が伝わるなか、大引けにかけては先物主導で一段安となり、下げ幅は一時1000円を超えた。日経平均は25日までの3営業日で3000円近く上昇しており、戻り売りなどが出やすい面もあった。
新型コロナに対する日本の経済対策について、所得水準などにより現金給付の対象を絞ると伝わった。市場では「内容が不十分」との見方もあり、買いの手控え要因になった。
米国株先物が時間外取引で下落したことも株式の売り材料となり、時価総額の大きい銘柄を中心に値下がりした。
個人投資家はこれまで下落局面で安値を拾い、相場の下支え役になることが多かった。しかし、26日は「売りを急ぐ雰囲気が強かった」という。
「新型コロナウイルスの流行による企業決算への影響が読み切れないため、警戒モードが継続されることが予想され、値動きの荒い動きが続きそうだ」との声が聞かれた。
前場の東証株価指数(TOPIX)などが大幅安となったことで、後場には日銀の株価指数連動型上場投資信託(ETF)の買い入れ期待が高まり、日経平均は下げ幅を縮小する場面もあった。
JPX日経インデックス400は大幅反落。終値は前日比262.02ポイント安の1万2526.19だった。東証株価指数(TOPIX)も大幅反落し25.30ポイント安の1399.32で終えた。
東証1部の売買代金は概算で3兆3049億円。売買高は20億4967万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1226銘柄だった。値上がりは897、変わらずは45銘柄だった。