日経平均株価は朝高の後に値を消した。東証1部の売買代金も2兆円を大きく下回る低調な取引で、「典型的な月曜ぼけ」の展開だった。
前週末に発表された、米国の9月雇用統計の非農業部門就業者数は市場予想を下回った。しかし、7、8月分が上方修正されことで雇用情勢は好悪入り交じった内容となり、「消化難」に陥った形だ。10日に再開される見通しの米中閣僚級貿易協議も中国側の消極的な姿勢が伝わり、外部環境は依然として不透明なままだった。
売り一巡後は底堅い展開となった。同日夜の米市場や翌8日に国慶節(建国記念日)の連休による休場明けとなる中国(上海・深セン)市場の動きを見極めたいとの様子見気分も広がった。
ただ、前週末に業績予想の上方修正を発表した吉野家ホールディングスが急騰するなど、好材料に反応できる地合いはうかがわれた。今後は小売業の主力銘柄の決算発表が相次ぐだけに、「森(日経平均)より木(個別株)を見る相場を期待したい」と、市場関係者は気を取り直していた。
市場からは「市場の関心は米中協議に向かっているが、結果が出るまでは関連ニュースに一喜一憂するだろう。結果は分からないが、完全解決も完全決裂もなく、結局は先延ばしにされるのでないか」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は小幅に反落した。終値は前週末比2.26ポイント安の1万4066.59だった。東証株価指数(TOPIX)も小反落し、同0.15ポイント安の1572.75で終えた。
東証1部の売買高は9億2137万株。東証1部の値下がり銘柄数と値上がり銘柄数はともに1015、変わらずは122銘柄だった。