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【大引け概況】


29日の日経平均株価は小幅に続落し、前日比14円90銭(0.05%)安の3万1857円62銭で終えた。
 
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前日の米株式市場では、NYダウが116ドル高と3日ぶりに反発。米長期金利の低下を受け、ハイテク株などに買い戻しが入った。これを受けた、東京株式市場も日経平均株価は朝方反発してスタートした。一時3万2000円を回復する場面があった。ただ、上値は重く買い一巡後はマイナス圏に転じた。この日は9月期末ということもあり、機関投資家からのリバランス(資産配分の調整)売りが警戒された。引けにかけ下げ幅は縮小したが、結局、小幅安で取引を終えた。
 
機関投資家による四半期末に伴うリバランスの売りや米政府機関の閉鎖を懸念した売りが優勢だった。大引けにかけては日経平均構成銘柄の入れ替えに伴う売りも重荷となった。ただ前日の米株高は支えで、日経平均は上昇する場面もあった。
 
きょうの東京株式市場ではバリュー(割安)株への売りが目立った。足元で上昇基調が目立ったバリュー株にはリバランスの売りが出やすく、国内株式相場の重荷となったとの見方があった。日経平均の銘柄入れ替えに伴う資産配分調整を背景にした需給悪化も意識された。
 
米国では月内に連邦政府の予算案が成立せず、10月から政府の一部機関が閉鎖するリスクが意識されている。週明け以降の不透明感が強いなか、市場では「週末を控えて買いに動ける局面ではなかった」との声が聞かれた。
 
日経平均は上げる場面もあった。前日の米株式市場でハイテク株を中心に上昇した流れを受け、東京市場では指数寄与度の大きい東エレクやアドテストへの買いが目立った。29日の香港株式市場でハイテク株などが大幅高となったことも相場全体を下支えした。
 
東証株価指数(TOPIX)は続落し、22.12ポイント(0.94%)安の2323.39で終えた。9月は8.61ポイント安となり、月間で下落するのは9カ月ぶりだった。JPXプライム150指数も続落し、終値は5.66ポイント(0.56%)安の1011.25だった。
 
東証プライムの売買代金は概算で4兆9096億円。日経平均の銘柄入れ替えに伴う売買が膨らんだ。売買高は18億8589万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1360と、全体の7割強を占めた。値上がりは429銘柄、横ばいは42銘柄だった。
 
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄は東エレク、アドテスト、TDK、SBG、ファストリ。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約111円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はデンソー、ホンダ、第一三共、トヨタ、伊藤忠。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約42円。
 
 
個別銘柄では、三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループが軟調。トヨタ自動車や日立製作所も値を下げた。三菱重工業、ホンダ、デンソー、コマツが下落。川崎汽船や日本郵船、商船三井といった海運株は配当権利取りの一巡もあり軟調だった。三菱商事、三井物産、伊藤忠など商社株も安い。
 
半面、東京エレクトロンやアドバンテスト、ディスコといった半導体関連株がしっかり。TDK、ソフトバンクグループ(SBG)、ファーストリテイリングも値を上げた。ソニーグループやダイキン工業が高く、村田製作所やニデックも買われた。