前日の米株式市場では、NYダウが116ドル高と3日ぶりに反発。米長期金利の低下を受け、ハイテク株などに買い戻しが入った。これを受けた、東京株式市場も日経平均株価は朝方反発してスタートした。一時3万2000円を回復する場面があった。ただ、上値は重く買い一巡後はマイナス圏に転じた。この日は9月期末ということもあり、機関投資家からのリバランス(資産配分の調整)売りが警戒された。引けにかけ下げ幅は縮小したが、結局、小幅安で取引を終えた。
機関投資家による四半期末に伴うリバランスの売りや米政府機関の閉鎖を懸念した売りが優勢だった。大引けにかけては日経平均構成銘柄の入れ替えに伴う売りも重荷となった。ただ前日の米株高は支えで、日経平均は上昇する場面もあった。
きょうの東京株式市場ではバリュー(割安)株への売りが目立った。足元で上昇基調が目立ったバリュー株にはリバランスの売りが出やすく、国内株式相場の重荷となったとの見方があった。日経平均の銘柄入れ替えに伴う資産配分調整を背景にした需給悪化も意識された。
米国では月内に連邦政府の予算案が成立せず、10月から政府の一部機関が閉鎖するリスクが意識されている。週明け以降の不透明感が強いなか、市場では「週末を控えて買いに動ける局面ではなかった」との声が聞かれた。
日経平均は上げる場面もあった。前日の米株式市場でハイテク株を中心に上昇した流れを受け、東京市場では指数寄与度の大きい東エレクやアドテストへの買いが目立った。29日の香港株式市場でハイテク株などが大幅高となったことも相場全体を下支えした。