日経平均は引き続き上値を指向する動きをみせた。9月相場では前週末まで急速に水準を切り上げてきたこともあって、利益確定の売り圧力も顕在化しているが、米中貿易協議再開に対する期待感から先物主導で浮揚力が働いた。
また、26日に権利付き最終日を控え、駆け込みで9月末の配当取りを狙った買いや機関投資家の配当再投資に絡む思惑が下値を支えた。
時間外取引での米株価指数先物高や、中国・上海株や香港株などアジア株市場が総じて堅調な値動きを示したことも、市場のセンチメント改善につながり、前場中盤には前週末比89円65銭高の2万2168円74銭まで上昇した。
海外投資家が出遅れ感のある保険業などで割安株を個別物色する動きが続いているなか、小売など内需株に強いものが目立った。
一巡後は、買い材料が続かなかった上、高値警戒感からファーストリテなど値がさ株が売られたことが重しとなり、利益確定売りに抑えられ、大引けにかけて伸び悩み商状となった。
市場では、「売買代金は2兆円を超えるペースで、海外投資家が出遅れ感のある保険業などで割安株を個別物色する動きは続いている」。これが日経平均の下支えとなっているが、「上昇が続いた反動で利益確定売りが出やすい調整局面となっており、今週は2万2000円割る場面が出てもおかしくない」と警戒する声も聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は3日続伸し、6.71ポイント高の1622.94で終えた。JPX日経インデックス400は反発、終値は前週末比67.80ポイント高の1万4507.46と、4月17日に付けた年初来高値を更新した。
東証1部の売買代金は概算で2兆2782億円、売買高は12億833万株だった。値上がり銘柄数は1329、値下がりは729、変わらずは93だった。