前週末の米国株式市場では、米中協議の進展期待により主要指数が上昇。これが日本株の支援材料となり、半導体関連を中心に買いが集まって、日経平均は堅調に寄り付いた。
インテルが通期業績を上方修正して前週末25日の米株式相場が上昇し、米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)も過去最高値を更新したのを受け、国内でも半導体関連銘柄に物色の矛先が向かった。東エレクとアドテストだけで、28日の日経平均を40円近く押し上げた。
その後は2万2850円付近での小動きに終始したが、為替が1ドル=108円70銭台で落ち着きを見せたほか、中国・上海株などのアジア株が堅調に推移したことが輸出関連株の買いを支えた。
上げ幅は一時100円に迫ったが、2万2900円を目前に伸び悩んだ。日経平均は前週末まで5日連続で年初来高値を更新していたとあって、利益確定売りや戻り待ちの売りも出やすく上値を抑えた。
市場からは「需給が良い。外国人の先物への買い戻しが続き、自社株買いも入っている。悪い決算が出ても今がボトムとの見方が定着した感があり、出尽くしにつながっている。日経平均2万3000円は通過点にすぎないだろう」との声が聞かれた。
ただ、売買代金は低調で「今の個人投資家主導の相場では力不足」という。今週は米連邦公開市場委員会(FOMC)など重要イベントを控えるため、「結果を見極めたい海外投資家が様子見姿勢をとる中、小幅な上昇が続く展開となる」との指摘も出ていた。
JPX日経インデックス400は5営業日ぶりに小反落した。終値は前週末比2.73ポイント安の1万4747.26だった。東証株価指数(TOPIX)も5営業日ぶりに小反落し、0.01ポイント安の1648.43で終えた。
東証1部の売買代金は概算で1兆8180億円。売買高は10億1465万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1096、値下がりは958、変わらずは101だった。