米国と中国の貿易問題の先行きに対する楽観的な見方を背景に前日の米国株が上昇し、東京株式市場でもリスク回避姿勢が和らいだ。
海外ヘッジファンドなどの買いが前日に続き優勢だった。海運や鉄鋼、金属製品など今年の下落率が大きかった景気敏感株の上昇が目立った。
中国がハイテク産業育成策「中国製造2025」を見直し、海外企業の参入に柔軟に対応するとの12日の報道を好感し、同日の米株式相場が上昇。日本時間13日朝には複数の海外メディアが「中国が米国産大豆を大量に買い付けた」と伝え、貿易摩擦の緩和期待がさらに高まった。
外国為替市場で円相場が一時1ドル=113円台半ばまで下落したほか、中国・上海や香港株式相場の上げも日本株の追い風となった。半面、個人投資家の戻り待ちの売りが上値を抑えた。
市場では「きのうの好地合いを受け続伸したが、手掛かり材料難の状況が続くことから、個別株への物色が中心となりそうだ」との見方があった。
JPX日経インデックス400は続伸。終値は前日比82.98ポイント高の1万4322.42だった。東証株価指数(TOPIX)も続伸し、10.04ポイント高の1616.65で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆3993億円と低水準だった。売買高は13億3279万株。東証1部の値上がり銘柄数は1583、値下がりは482、変わらずは61だった。