15日の日経平均株価は3日続伸し、前週末比408円34銭高の2万2207円21銭と、4月26日以来およそ5カ月半ぶりの高値水準で終えた。
米中両政府が11日まで開催した貿易協議で部分的な合意に達し、連休明けの東京株式市場でも好感した買いが優勢だった。短期筋による株価指数先物への買い戻しなどが相場を押し上げ、9月26日以来、およそ3週間ぶりに心理的節目の2万2000円台を回復した。
外国為替市場で円相場が1ドル=108円台前半と前週末と比べ円安・ドル高方向で推移したことも輸出関連株への買い安心感を誘った。この日は海外勢など短期筋による株価指数先物への買い戻しや、短期的な値幅取りを狙った買いが上げを主導したとの見方が多い。
この日予定されていた米国の対中関税引き上げは延期され、高関税による中国経済の悪化不安もやや和らいだ。市場では「両国の対立が再び激化することはないだろう」との指摘が出ている。
ただ、知的財産権の扱いや先端技術の移転強要、巨額の補助金支出など「構造問題で中国が簡単に譲歩するとは考えにくく、米国との対立は長引く」と、先行きに慎重な見方も残っている。日経平均が派手に値上がりした割に東証1部の売買代金はあまり増えておらず、両国の関係改善に懐疑的な投資家はまだ少なくないようだ。
JPX日経インデックス400は3日続伸した。終値は前週末比222.96ポイント高の1万4492.79だった。東証株価指数(TOPIX)も続伸し、24.93ポイント高の1620.20で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆3125億円、売買高は12億8408万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は全体の9割弱にあたる1898、値下がりは214、変わらずは42銘柄だった。