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【大引け概況】


8日の日経平均株価は4日ぶりに反発し、終値は前日比90円23銭(0.23%)高の3万9688円94銭だった。

 
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前日の米株式市場では、NYダウは130ドル高と続伸。エヌビディアなど半導体関連株が上昇するなか、買いが先行する展開となった。これを受けた、東京株式市場も堅調な値動きとなり、午後1時前には日経平均株価は一時400円近く上昇し、4万円回復まであと一歩に迫った。前日に軟調だった東エレクなど半導体関連の一角を中心に見直し買いが入った。
ただ、その後は半導体関連株などへの利益確定売りが優勢となり、上昇幅は縮小。週末要因に加え、今晩は米2月雇用統計が発表されることもあり、いったん手仕舞い売りを出す動きが強まった。今日は先物とオプションが同時に清算を迎えるメジャーSQ(特別清算指数)の算出日で出来高も膨らんでいる。
 
日銀の金融政策正常化への思惑から国内長期金利が上昇しているため、利ざや改善への期待感から銀行など金融株にも値を上げる銘柄が目立っていた。また、メジャーSQを波乱なく通過したことが買い安心感につながり、主力の半導体関連株などに買い戻しの動きが強まったとの指摘も聞かれた。
 
週末を控えた持ち高調整の売りもあって上値追いの勢いは続かなかった。市場では「日銀の政策修正動向が明らかになるまでは上値の重い展開が続きそう」との声が聞かれた。
 
東証株価指数(TOPIX)は反発した。終値は8.26ポイント(0.30%)高の2726.80だった。一時は昨年来高値(2730.67)を上回った。JPXプライム150指数は3日ぶりに反発し、0.68ポイント(0.06%)高の1192.49で終えた。
 
きょうは日経平均の株価指数先物とオプション3月物の特別清算指数(SQ)算出に絡む売買もあり、東証プライムの売買代金は概算で6兆3949億円と2月16日以来の高水準だった。売買高は22億3578万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1118と全体の7割近くを占めた。値下がりは489、横ばいは49だった。
 
業種別株価指数(33業種)では建設業、銀行業、電気・ガス業の上昇が目立った。下落は陸運業、空運業、輸送用機器など。
 
 
個別では、ソフトバンクグループ(SBG)や信越化が買われた。鹿島建設、大成建設、大林組など建設株が総じて上昇したほか、日本銀行の金融政策決定会合への思惑が高まっていることから、みずほフィナンシャルグループ、三井住友FGなど銀行株も強い。このほか、大阪ガス、エーザイが買われた。子会社の自動翻訳機を手掛けるポケトークの上場報道を受けて親会社のソースネクストがストップ高となった。
 
一方、保有するオリエンタルランド株式を譲渡することで期末配当予想を26円から34円に修正した京成電鉄が売られたほか、京王電鉄、東武鉄道、小田急電鉄、JR東日本など鉄道株も総じて安い。オリエンタルランドも需給悪化懸念で下げて終えた。
このほか、為替の円高推移がネガティブ視されて、トヨタ、いすゞ自動車、スズキなど自動車株も連日で売られた。輸出関連のファナック、ダイキンもさえない。さくらインターネットが後場急落した。