前日の米株式市場では、NYダウは130ドル高と続伸。エヌビディアなど半導体関連株が上昇するなか、買いが先行する展開となった。これを受けた、東京株式市場も堅調な値動きとなり、午後1時前には日経平均株価は一時400円近く上昇し、4万円回復まであと一歩に迫った。前日に軟調だった東エレクなど半導体関連の一角を中心に見直し買いが入った。
ただ、その後は半導体関連株などへの利益確定売りが優勢となり、上昇幅は縮小。週末要因に加え、今晩は米2月雇用統計が発表されることもあり、いったん手仕舞い売りを出す動きが強まった。今日は先物とオプションが同時に清算を迎えるメジャーSQ(特別清算指数)の算出日で出来高も膨らんでいる。
日銀の金融政策正常化への思惑から国内長期金利が上昇しているため、利ざや改善への期待感から銀行など金融株にも値を上げる銘柄が目立っていた。また、メジャーSQを波乱なく通過したことが買い安心感につながり、主力の半導体関連株などに買い戻しの動きが強まったとの指摘も聞かれた。
週末を控えた持ち高調整の売りもあって上値追いの勢いは続かなかった。市場では「日銀の政策修正動向が明らかになるまでは上値の重い展開が続きそう」との声が聞かれた。