朝方こそ方向感の定まらないなか、利益確定の売りが優勢となり、日経平均株価は2万8000円大台攻防の軟調展開をみせる場面もあったが、その後は切り返した。
前週末の米国株市場では主要株価指数が高安まちまちの展開で、東京株式市場でもきょうは上昇一服場面が想定されたが、買い意欲は根強く上昇基調が続いている。前週末に発表された7月の米雇用統計は非農業部門の雇用者数の伸びが事前予想を大幅に上回り、米経済の強さが確認された。
米長期金利の上昇を背景に、為替市場ではドル高・円安が進行したことで、ハイテクセクター中心に追い風材料となった。企業の決算発表では好決算銘柄を中心に値を飛ばす銘柄が相次いでいる。ただ一方で、決算絡みで売りを浴びた銘柄も多く、値上がり銘柄数と値下がり銘柄数は拮抗した。
ただ、10日に発表を控える7月の米消費者物価指数(CPI)で米金融政策の先行きを見極めようというムードも広がりやすくなっている。
市場からは「日経平均2万8200円台で強調子だが、戻り高値2万8300円台(取引時間中で3月と6月に形成)を前に高値警戒感も意識され、ここから上はしんどい水準だ。好業績・好決算銘柄が買われているが、先物買い・インデックス買いによるサポート効果の面もある」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は小幅続伸し、前週末比4.24ポイント(0.22%)高の1951.41で終えた。