きょうの東京株式市場は、売り先行で始まり寄り後も漸次水準を切り下げる展開となった。前週末の米国株市場はNYダウが小幅安だったもののナスダック指数とS&P500指数は連日の最高値更新。
しかし、日経平均は利益確定売り優勢で、2万3000円ラインをターニングポイントにまたもや下値を探る展開に。米国とカナダのNAFTA(北米自由貿易協定)の見直し交渉が8月末に合意できなかったことや、米国の中国製品に対する追加関税発動の思惑などが足を引っ張った。
業種別では機械や電気機器などの輸出関連株が総じて軟調だった。中国・上海総合指数などアジアの株式相場の下落や、円相場の下げ渋りも重荷となった。
一方、市場では「日銀による上場投資信託(ETF)買いへの期待が高まった」との声が聞かれ、後場は散発的な押し目買いに支えられて底堅く推移した。
東証1部の売買代金は概算で1兆7989億円と、節目の2兆円に届かなかった。3日の米市場が休場とあって、海外投資家の売買が細った。売買高は10億8303万株だった。
JPX日経インデックス400は3日続落し、終値は前週末比119.32ポイント安の1万5212.85だった。東証株価指数(TOPIX)も3日続落し、終値は15.04ポイント安の1720.31だった。
東証1部の値下がり銘柄数は1630と、全体の8割弱を占めた。値上がりは410、変わらずは65だった。
業種別株価指数(33業種)では、不動産業、建設業、金属製品の下落が目立つ一方、空運業、水産・農林業、小売業などが上昇した。
個別では、トヨタ自動車が売られたほか、東京エレクトロン、ソニー、ダイキンも安い。31日に日本経済新聞電子版が「米国の半導体メーカーを買収する方針を固めた」と報じたルネサスエレクトロニクスが下落、ファナック、キーエンスも安い。TATERUがストップ安に売り込まれ、オルトプラスも大幅続落。日本ケミコン、大日本住友製薬、フジクラなども急落した。アウトソーシングも大きく水準を切り下げた。
半面、ファーストリテイリングが買い優勢、スタートトゥデイや日本通信の上げが目立った。JALが上値追い、塩野義製薬もしっかり。ソースネクストは活況高となった。日特建設、ディア・ライフが値を飛ばし、日本通信が物色人気、グレイステクノロジー、カプコンなども商いを伴い高い。
東証2部株価指数は前週末比20.67ポイント安の7240.81ポイントと7日ぶり反落した。出来高6869万株。値上がり銘柄数は157、値下がり銘柄数は278となった。
個別ではブルボン、セイヒョー、新内外綿、日本製麻、セコム上信越など17銘柄が年初来安値を更新。タツモ、Jトラスト、日本ギア工業、ビート・ホールディングス・リミテッド、ヨネックスが売られた。
一方、アウンコンサルティングがストップ高。カンロ、プレミアムウォーターホールディングス、東洋刃物、MCJ、キョウデンなど7銘柄は年初来高値を更新。石井表記、マルマエ、ぷらっとホーム、イワキ、ヒガシトゥエンティワンが買われた。