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【大引け概況】


11日の日経平均株価は3日続伸し、終値は前日比224円91銭高の3万9605円80銭だった。

 
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米9月消費者物価指数(CPI)が予想を上回ったことが警戒され、前日のNYダウは57ドル安と下落した。ただ、東京市場では下値を拾う動きは強く、日経平均株価は値を上げてスタート。なかでも決算内容が好感されたファーストリテイリングは大幅高となり、日経平均株価を大幅に押し上げた。このところの株価は好決算を見越した先回り買いもあり上昇基調で、決算内容には「驚きは小さい」との受け止めもあったが、増配も併せて発表したことで上値を試す展開となった。海外投機筋などの買いも集めた。米長期金利の上昇が一服したのを支えにアドバンテストなどハイテク株の一角にも買いが入った。銀行株なども高い。
 
ただ、明日からの3連休を前に様子見姿勢も強まり、後場は高値圏での一進一退が続いた。
プライム全体の商いは低調で、日経平均の4万円が意識されるなか戻り待ちや利益確定の売りが上値を抑えた。
不動産や陸運、食料品など内需株を中心に下落する銘柄も目立った。日米の金融政策などマクロ環境の先行きには不透明感が強く様子見姿勢を強める投資家も多いなかで、日経平均の一方的な上値追いとはならなかった。
 
株価指数オプションとミニ日経平均先物10月物の特別清算指数(SQ)値は3万9701円93銭だったとみられている。
 
さて、東京株式市場はマクロ的な買い材料不在ながらも、ファーストリテイリングの好決算・増配というミクロ要因に支えられて日経平均が続伸する展開だった。
下半期に入って上場企業の今期利益が明確に増益基調へ転じていることが、足元の相場の安定上昇基調に反映されているように見受けられる。事実、日経平均の1株当たり利益は着々と増額傾向にある。ミクロ要因の積み重ねもあって4万円台達成は近いだろう。
 
 

東証株価指数(TOPIX)は3日ぶりに反落した。終値は前日比6.47ポイント安の2706.20だった。JPXプライム150指数も3日ぶりに反落し、3.62ポイント安の1219.88で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆7755億円と4営業日連続で4兆円を下回った。売買高は15億7950万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は503と全体の約3割にとどまった。値下がりは1086、横ばいは56だった。
 
業種別株価指数(33業種)は小売業、銀行業、保険業などが上昇。建設業、陸運業、不動産業などが下落した。
 
個別銘柄では、国内外ユニクロ事業が好調で前期大幅上振れ着地となったファーストリテが上場来高値を更新し、後場一段高いとなったほか、証券会社のポジティブなレポートを材料に商船三井が買われた。アドバンテストやディスコ、東京エレクトロンが高く、三菱重工業や川崎重工業が値を上げた。三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループ、東京海上ホールディングスもしっかり。千葉銀行、りそなHDなど銀行株が上昇。中外製薬、フジクラ、竹内製作所、SHIFT、ベイカレントが買われた。
 
一方、セブン&アイHDは企業価値向上に向けた事業再編を発表したが、同時に25年2月期利益予想を引き下げたことが嫌気されて売り優勢となった。このほか、アサヒグループHD、サッポロホールディングス、ニトリHDなど円高メリット銘柄の一角が売られた。また、メトロ上場が意識されて、東武鉄道、小田急電鉄、京成電鉄など関東私鉄株もさえない。
レーザーテックやソフトバンクグループ(SBG)が安く、トヨタ自動車や日本郵船、ソニーグループが値を下げた。