取引開始前に発表されたGDP統計が予想外のプラス成長となったため、株式先物の買いに引っ張られる形で日経平均株価は一時、180円近く上昇。
しかし、買い一巡後は戻り待ちの売りなどに押されて上げ幅を縮め、後場に入ると、小幅高でのもみ合いに終始した。
政府による追加の経済対策に対する思惑などから不動産をはじめとした内需株の一部は日中を通じて堅調に推移し、相場を支えた。
午後は引き続き不透明感が漂う米中貿易協議の動向を見極めたいとの様子見ムードが広がった。中国関連株や半導体関連株への売りが相場の重荷となった。中国・上海株式相場の下落もこうした銘柄への投資意欲を冷やした。
GDPについても、市場では「輸入の減少が成長率を押し上げており、日本経済について強気になれる内容ではない」と受け止められ、上値を追う材料にはならなかった。米中貿易摩擦にも新たな動きはない中、株式市場は方向感の出ないまま終わった。
JPX日経インデックス400は小幅続伸した。終値は前週末比11.81ポイント高の1万3851.10だった。東証株価指数(TOPIX)も小幅ながら続伸し、0.67ポイント高の1554.92で終えた。
東証1部の売買代金は概算で1兆9846億円と4月23日以来およそ1カ月ぶりに節目の2兆円を割り込んだ。売買高は11億7824万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は855、値下がりは1203、変わらずは82銘柄だった。