バイデン米大統領が新型コロナウイルスワクチンの接種を加速する考えを示し、経済正常化への期待が高まった。今週半ばまで下落相場が続いた反動で、「値頃感を評価した押し目買い」が幅広く入り、日経平均株価は2万9000円を回復した。
米国では7年物国債の入札が低調で、好調な経済指標も相次いだが10年債利回りは小幅上昇にとどまった。東京株式市場では「金利上昇への警戒感が薄らぎ、日本株に追い風となった」との指摘が出ていた。
ただ、午前に2万9240円まで値を伸ばした後は総じて伸び悩む展開だった。年度末を控えて、国内機関投資家のリバランス(保有資産の構成比率調整)目的の売りへの警戒が根強かった。
市場では「ワクチン期待がある一方、欧州でのコロナ再拡大への不安があり、上値を追えない」との声があった。
JPX日経インデックス400も続伸。終値は前日比265.27ポイント高の1万7898.94だった。東証株価指数(TOPIX)も続伸し、28.61ポイント高の1984.16で終えた。
業種別TOPIXは33業種すべてが上昇した。
東証1部の売買代金は概算で2兆8093億円だった。売買高は12億8270万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1781と、全体の約8割を占めた。値下がりは350、変わらずは62銘柄だった。