国内外の景気が回復し、企業業績も上向くと期待した買いが優勢だった。韓国や香港などアジア株式相場の堅調さをみた買いも入り、上げ幅が350円を超える場面もあった。
きょうは日経平均が終始プラス圏で推移。前日の米国株市場でNYダウなど主要株指数が揃って軟調だったことからリスク選好とはなりにくい環境だったが、東京株式市場では前日に230円弱下げていたこともあり、これ以上下値を売り込む理由も見当たらないなか、値ごろ感からの買いが優勢となった。
米国をはじめワクチン普及を背景とした景気回復期待が市場の強気マインドを支えている。アジア株が総じて堅調な推移をみせていたことも、買い安心感につながった。しかし、企業の決算発表本格化を前に、積極的に上値を買い進む動きも限定的だった。後場に入ると上値が重いとみた短期筋の売りが全体の地合いを悪くし、国内の新型コロナウイルス感染者数増加にも警戒ムードが漂った。
中国の税関総署が発表した3月の貿易統計で、ドル建ての輸出が市場予想を下回ったものの、輸入は前年同月比38.1%増とダウ・ジョーンズ通信の予想(25.0%)を上回った。「中国の内需の強さは日本の輸出増につながり、業績改善の支えになる」との見方があった。
日経平均先物の上昇に連動して、ファストリなど主力の値がさ株を中心に買いが入った。もっとも、高値では戻り待ちの売りも出やすかった。米株価指数先物が日本時間13日午後の取引で弱含みとなったことも、上値を抑えた。
JPX日経インデックス400は反発。終値は前日比33.16ポイント高の1万7633.57だった。東証株価指数(TOPIX)も反発し、3.96ポイント高の1958.55で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆3028億円。売買高は10億1661万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1110と、全体の約5割を占めた。値下がりは975、変わらずは105銘柄だった。