27日のNYダウは続落し、70ドル安となった。トランプ政権が中国企業の米株式市場での上場廃止や、政府年金基金を通じた中国市場への投資制限を検討していると報じられ、米中関係の更なる悪化が懸念された。週明けの日経平均もこうした流れを引き継いで85円安からスタート。
香港での大規模デモや外国為替市場での円高・ドル安進行で景気敏感株全般に売りが優勢となった。米預託証券(ADR)が上場しているアリババ集団株など投資先企業の不透明感が高まったとの見方からソフトバンクグループ(SBG)が大きく下げ、1銘柄で日経平均を約25円押し下げた。
日経平均は前週まで配当再投資の買いなどが、株式需給面から下値を支えていたが、それが一巡したことで軟調地合いを助長した。
30日取引終了後に予定される日経平均構成銘柄の入れ替えで、指数連動で運用する投資家から採用銘柄全体に売り圧力がかかるとの見方から一段安となり、下げ幅は一時200円を超えた。引け際に先物を絡め、日経平均は下げ渋ったものの120円あまり下落し、前週末と合わせ300円近く水準を切り下げている。
市場からは、10月1日の消費税率引き上げを前に「個人投資家が増税による景気悪化を警戒し、株価が下落した場面で買いに慎重になった」との指摘があった。
「後場の一段安は、銘柄入れ替えに伴う需給要因によるところが大きく、2万1800円近辺の7月高値水準を割り込んできた。前週に25日・75日・200日の各移動平均線がゴールデンクロスしたが、現値と距離があり、下にサヤ寄せする可能性もある」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は続落。終値は前週末比141.17ポイント安の1万4201.08だった。東証株価指数(TOPIX)も続落し、16.45ポイント安の1587.80で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆3371億円、売買高は12億6255万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1624と、全体の7割強だった。値上がりは465、変わらずは61だった。