前日の米株式市場では、NYダウが407ドル高と大幅高。米利上げに対する警戒感が後退したことから買いが先行した。これを受け、東京株式市場も値を上げ、一時280円を超す上昇となる場面もあった。電気・ガスや海運など株主還元が材料視されやすい業種の上昇率が高かった。
しかし、日経平均株価が3万2500円を超えた水準では利益確定売りも膨らみ、上昇幅を縮小させた。後場に入っても一進一退。今週は7日に米消費者物価指数(CPI)が発表されるほか、日本は11日が「山の日」の祭日で休場となることから、様子見姿勢も強まった。
また、5日移動平均(3万2558円)が迫る水準では戻り待ちの売りが目立った。上値の重さを嫌気した売りに押され、下げに転じる場面もあった。
時間外の米株価指数先物やアジアの主要株価指数が軟調に推移し、日経平均の上値を抑えた。朝方発表の6月の家計調査によると、2人以上世帯の消費支出は物価変動の影響を除く実質で前年同月比4.2%減少した。減少は4カ月連続で、内需の弱さと企業業績の先行きを警戒する声もあった。
日本時間昼ごろ発表された中国の7月の貿易統計では、米ドル建ての輸出・輸入ともに前年同月比の落ち込み幅が前の月より拡大し、市場予想も下回った。キーエンスなどの中国関連とされる銘柄の一角は軟調に推移した。
東証株価指数(TOPIX)も3日続伸し、7.80ポイント(0.34%)高の2291.73で終えた。JPXプライム150指数も3日続伸し、3.07ポイント(0.30%)高の1030.94で終えた。東証プライムの売買代金は概算で3兆6710億円、売買高は14億4563万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は993、値下がりは772、変わらずは70銘柄だった。