相場の短期的な過熱感が意識される中、週末を控えて持ち高調整や利益確定目的の売りが優勢になった。
前日の米株式市場では、NYダウが18ドル高と小幅反発。米経済指標が堅調だったことなどが好感された。為替も1ドル=136円近辺に円安が進行するなか、この日の日経平均株価も値を上げてスタート。一時200円を超す上昇に買われた。
ただ、日経平均の2万9000円を超す水準では上値が重く売りに押される展開。後場に入ってからは前日比で小幅なマイナス圏での値動きとなった。週末要因もあり、積極的な売買は手控えられた。
米株価指数先物が日本時間19日の取引時間帯に下落したことも、売りを促した面がある。
日経平均は前週後半から急ピッチで上昇し、約7カ月ぶりの高値水準となる2万9000円近辺まで強含んでいた。もう一段の上昇には、米国の物価情勢や金融政策などを見極める必要があるとの声は根強く、2万9000円を上回る水準では売りが出やすいとの指摘が聞かれた。
東証プライム市場では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を上回ったものの、日経平均への影響度が大きいファストリが1%超下げ、1銘柄で指数を38円ほど下押しした。
朝方は買いが先行した。前日の米株式市場では主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が2%超上昇し、東京株式市場でも東エレクやアドテストといった半導体関連の買いに波及した。日経平均は朝方に200円超上昇する場面があった。