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【大引け概況】
6日の日経平均株価は8日続落し、前日比293円25銭安の2万7528円87銭で終えた。終値ベースで8月23日以来、1カ月半ぶりの安値となった。8日続落は2009年7月に9日続落して以来、約12年3カ月ぶりとなる。
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取引時間中に米長期金利が一段と上昇し、成長(グロース)株を中心に売りが優勢となった。
 
きょうは、前日の米国株市場でNYダウなど主要株指数が揃って上昇したことを受け、リスク選好ムードのなか始まった。しかし買いは続かず、前場後半に日経平均はマイナス圏に沈んだ。原油市況の高騰などを背景にインフレ懸念が一段と高まっており、米株価指数先物が軟調な値動きとなっているのを横目に市場のセンチメントが悪化した。
後場寄りには下げ幅を一気に広げ一時は500円を超える下落となったが、アジア株市場が高安まちまちとなっていたこともあり、その後は押し目買いが入り下げ渋った。リスクパリティ・ファンドなどの機械的な売りも影響したとみられる。
 
 
相場下落で変動率に応じて持ち高を調整するリスクパリティ戦略をとるファンドなどの売りが観測された。「海運株の下落で個人心理が悪化し、損失覚悟の売りにつながっている」との見方もあった。午後の中ごろには好業績が期待できる銘柄に買いが入り、日経平均は下げ渋った。
 
前日に真鍋淑郎氏らがノーベル物理学賞を授与されることが決まった。同氏らの研究分野と関係する気候変動問題への関心で再生エネルギー関連銘柄の一角が動意付く場面もあった。
 
JPX日経インデックス400は8日続落。終値は前日比23.74ポイント安の1万7504.59だった。東証株価指数(TOPIX)は8日続落し、5.84ポイント安の1941.91で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で3兆7420億円。売買高は16億7382万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1015と、全体の5割弱を占めた。値上がりは1073、変わらずは95銘柄だった。
 

業種別株価指数(33業種)では、空運業、海運業、輸送用機器の下落が目立った。上昇は鉱業、石油・石炭製品、銀行業など。
 
個別では、売買代金トップの日本郵船や川崎汽船など海運株が売り優勢だったほか、ソフトバンクグループ(SBG)が年初来安値を付けた。ファーストリテイリングの下値模索が続き、武田薬品工業は大幅安。ベイカレント・コンサルティングも売られた。ソニーグループが冴えず、トヨタ自動車も下落した。テイクアンドギヴ・ニーズ、コシダカホールディングス、ラウンドワンなども値を下げた。
 
半面、任天堂が高く、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクもしっかり。ダイキン工業も高い。カワタがストップ高に買われ、住友大阪セメント、太平洋セメント、タツモ、TSIホールディングス、三井松島ホールディングスも買いを集めた。
 
東証2部株価指数は前日比7.80ポイント高の7579.92ポイントと7日ぶり反発した。
出来高は3億873万株。値上がり銘柄数は176、値下がり銘柄数は223となった。
 
個別では、ニッチツがストップ高。コメ兵ホールディングス、スーパーバッグは年初来高値を更新。加地テック、リミックスポイント、アートスパークホールディングス、京進、岡野バルブ製造が買われた。
 
一方、朝日印刷、マナック・ケミカル・パートナーズ、アサヒペン、イトーヨーギョー、北越メタルなど13銘柄が年初来安値を更新。リード、ダイハツディーゼル、川口化学工業、レオクラン、パスが売られた。