3連休明けとなったきょうの東京株式市場はリスクオンの流れに乗った。前週末の米国株市場でNYダウが700ドルの上昇を示すなど大きく買われ、週明けとなった前日はその反動で安くなったものの、ナスダック総合株価指数は続伸するなど強調展開を継続した。注目された12月の米雇用統計は平均時給の伸びがコンセンサスを下回り、インフレ警戒感が後退、FRBによる金融引き締めが長期化することへの懸念も薄まった。これを受けて相対的に株価が出遅れる東京株式市場でも、きょうは広範囲に買い人気が広がった。東エレクやアドテストといった値がさの半導体株が上昇するなど、買い優勢の展開となった。
ただ、買い一巡後は上値の重い展開に。利益確定や戻り待ちの売りが出たほか、日米金利差の縮小から外国為替市場で円高・ドル安が進んだのを受けて「国内の企業業績に慎重な見方が広がる」との声が聞かれた。12日に予定される22年12月の米消費者物価指数(CPI)公表後に一段と円高が進むとの見方もあり、積極的に上値を追うムードは乏しかった。
市場からは「上値を買い進むようなインパクトのある材料はなく、ショートカバー(買い戻し)があっても戻りは限定されている。先行きについて慎重な見方が多く、経済指標や決算をにらみつつ、新たな材料待ちといったところだ」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は3日続伸し、終値は前週末比5.12ポイント(0.27%)高の1880.88で終えた。