きょうは、取引開始直後はリスク回避目的の売りが優勢だった。前日の米国株市場では7月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控え、買いが見送られる形でNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに下落、東京株式市場でもこの流れを引き継いだ。
東エレクなど日経平均の指数への寄与度が大きい半導体関連銘柄が売られた。米政府が先端半導体などの分野で中国への投資を規制する方針を示したのが嫌気された。
しかし、外国為替市場で1ドル=144円台と約1カ月ぶりの水準まで円安が進み、全体相場の支えとなったほか、中国人の日本への団体旅行を中国政府が解禁する方針が伝わり、インバウンド関連株などをはじめ内需株に買いが広がった。
インバウンド需要の本格回復への期待から空運、鉄道、百貨店株が買われた。決算発表を受けて大きく上昇する銘柄も目立った。INPEXは16%超高、富士フイルムは6%超高となった。自動車やインバウンド(訪日外国人)関連銘柄が買われた。後場にかけて外国為替市場で円安が進む局面では幅広い銘柄に買いが広がった。
また、原油市況の上昇を背景に資源エネルギー関連株にも投資資金が流入し、全体相場はほどなくしてプラス圏に浮上した。
売買代金はオプションSQ算出日だったこともあり高水準に膨らみ、4兆円台に乗せている。
東証株価指数(TOPIX)も反発し、20.94ポイント(0.92%)高の2303.51で終えた。JPXプライム150指数も反発し、大引けは前日比4.67ポイント(0.45%)高の1032.81だった。
東証プライムの売買代金は概算で4兆1415億円、売買高は16億5395万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1340、値下がりは441、変わらずは54だった。