7月30日(2万7283円)以来約半月ぶりの安値となった。
朝方は、新型コロナウイルスの感染拡大懸念が根強いなか、円高・ドル安や時間外取引の米株価指数先物安を受け、売り優勢で始まった。海外経済の減速懸念もあって、下げ幅は500円を超える場面があった。
前週末に発表された8月の米消費者態度指数は前月からの下げが大きく、市場予想も下回った。感染力が強い新型コロナのインド型(デルタ型)の感染拡大が消費者心理の悪化につながったとして、景気敏感株が多い日本株の売り材料となった。
午前には中国の経済指標の発表が相次ぎ、7月の工業生産高や小売売上高は市場予想を下回るなど、中国経済の先行きへの警戒も相場の下押しにつながった。
日本でも新型コロナの感染拡大を受け、政府が東京や大阪など6都府県を対象とする緊急事態宣言の期限延長や対象地域の拡大を検討していると伝わり、日経平均の上値を抑えた。4〜6月期の実質国内総生産(GDP)成長率は市場予想を上回ったが、材料になりにくかった。
15日にはアフガニスタンの反政府武装勢力タリバンが大統領府を掌握し、政権が事実上崩壊した。地政学リスクの高まりを意識する向きもあった。
市場からは「新型コロナ感染拡大に米中景気の鈍化懸念が加わり、さらにアフガニスタン情勢の悪化もあり、短期筋の先物売りの影響が強く出た。日経平均は上値の重さが増しており、7月直近安値を切って値が崩れるかどうか見極めたい」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は7営業日ぶりに反落した。東証株価指数(TOPIX)は反落し、31.41ポイント安の1924.98で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆3230億円。売買高は10億3655万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1944と、全体の9割弱を占めた。値上がりは196、変わらずは48だった。