きょうは名実ともに7月相場入りとなったが、上値の重い地合いが継続した。前日の欧州株市場が軒並み軟調だったほか、NYダウが続伸したものの、ナスダック総合指数は小幅ながらマイナス圏で引けており、東京株式市場でも主力ハイテク株が冴えなかった。
前日のフィラデルフィア半導体株指数(SOX)がさえなかったため、東京市場でも値がさの半導体関連株に次第に売りがかさんだ。
今週末2日に予定される6月の米雇用統計発表を見極めたいとの思惑に加え、足もと東京などで感染が広がる新型コロナウイルスに対する懸念が高まるなか、インド型の「デルタ株」に対する警戒感も重荷となった。
朝方取引開始前に発表された日銀短観は改善色の強いものだったが、市場では事前に織り込みが進んでおり材料視されなかった。
東京都での新型コロナの感染拡大加速も投資家心理の重荷になった。東京都では一部の指標で国が「ステージ4(感染爆発)」の目安とする水準まで悪化。市場では「感染力が強いとされるインド型(デルタ株)など変異ウイルスの感染動向が気がかりだ」との声があった。
一方で、下値を探る動きも限られた。週末にかけて6月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数や米雇用統計の発表を控える。重要な米経済指標の発表を前に次第に様子見気分が強まった。
JPX日経インデックス400は3日続落。東証株価指数(TOPIX)も3日続落し、4.36ポイント安の1939.21で終えた。