先週末、東京株式市場の取引終了後に行われた植田日銀総裁の記者会見で、日銀金融政策が
従来の姿勢を踏襲することが確認されたことが市場の安心感となり、また、岸田首相が経済対策の柱を今夜発表すると伝えられたこともあり、日経平均は前場の中頃以降は堅調に推移した。
円安・ドル高の進行が支えとなったほか、前週に相場下落が続いていたため値ごろ感を意識した買いも入り、日経平均は上げ幅を300円強に広げる場面があった。
日銀は22日まで開いた決定会合で、現行の金融緩和策の維持を決めた。さらに、植田総裁は同日の会見で政策修正の時期について「到底決め打ちできない」と述べた。金融緩和の継続姿勢が改めて意識され、半導体などグロース(成長)株を中心に見直し買いが入った。一方、政策修正の思惑から先行して買われていた銀行株や保険株は売られた。
外国為替市場で円相場が一時1ドル=148円49銭近辺と、2022年11月以来の水準に下落したのも相場全体の追い風となった。前週の日経平均が週間でおよそ1100円下げていたため、下値では自律反発狙いの買いが入りやすかった面がある。
前週末22日の米株式市場でダウ工業株30種平均が下落した流れを受けて日経平均は朝方に下げに転じる場面もあったが、売りの勢いは続かなかった。
TOPIXは4営業日ぶりに反発した。終値は前週末比9.23ポイント(0.39%)高の2385.50だった。JPXプライム150指数は5営業日ぶりに反発し、8.39ポイント(0.82%)高の1036.44で終えた。