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【大引け概況】



23日の日経平均株価は小幅に反発し、前日比21円70銭(0.08%)高の2万6171円25銭で終えた。


 
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きょうは、気迷いムードの強い展開だった。前日のパウエルFRB議長の米上院での議会証言は、警戒されたようなタカ派的な内容ではなかったことで投資家の過度な不安心理が後退している。
しかし米株市場では上値も重く、NYダウ、ナスダック総合株価指数ともに小幅安で引けている。

これを受けて東京株式市場でも積極的な買いは続かず、日経平均は朝高後に下げに転じる場面もあった。食品や小売り、不動産など内需関連が買われる一方、世界景気減速を懸念して景気敏感株に売りが目立った。半導体関連は買い戻しの動きがみられたものの、上値も重かった。
 
経済活動の再開への期待から内需関連の上昇も目立ち、午前には上げ幅が200円を超える場面があった。一方、世界経済の減速への警戒は根強く、景気敏感株に売りが出て指数の上値を抑えた。午後は一時100円超下げた。
 
東エレクなど半導体関連銘柄が買われた。このところ下げが目立っていただけに売り方の買い戻しも入ったとの指摘があった。東エレクは午後には年初来安値を更新したものの、大引けにかけては再び上昇に転じた。ファストリやソフトバンクグループも買われ、指数を押し上げた。
 
海外のインフレ懸念が強まるなかで、国内では日銀が大規模な金融緩和策を続けている。財政面からも景気の下支えへの期待が根強く、小売りや鉄道、不動産といった内需関連が上昇した。
 
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は22日の米議会の証言で、インフレ抑制のために積極的な金融引き締めを続ける姿勢を示した。米経済が減速することへの警戒から、同日の米株式相場は下落した。東京市場でも、機械や海運、自動車、非鉄などの売りが目立った。
 
市場では「手がかり材料難のなか、米国景気への警戒感もあり、積極的に売買しづらい状況にある。当面は、個別株への物色が中心になりそう」との見方があった。
 
東証株価指数(TOPIX)は小幅に続落した。終値は前日比0.91ポイント(0.05%)安の1851.74だった。
 

東証プライムの売買代金は概算で2兆6528億円。売買高は10億8229万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1100と、全体の約6割を占めた。値下がりは668、変わらずは70だった。
 
 
業種別株価指数(33業種)は空運業、食料品、保険業などが上昇した。下落は海運業、鉱業、非鉄金属など。
 
個別では、東京エレクトロン、レーザーテックがいずれも小幅ながらプラス圏で引けたほか、ソフトバンクグループもしっかり。ファーストリテイリングも上昇、東芝も物色人気を集めた。東京海上ホールディングス、キッコマン、中外薬、花王が上昇した。ANAHDやJR東海、NTT、住友不も値を上げた。ダイヤモンドエレクトリックホールディングスが急騰、ミクニ、ラクーンホールディングス、リンクアンドモチベーションなども値を飛ばした。
 
半面、日本郵船、商船三井などが安く、キーエンス、日立建機、トヨタも売られた。塩野義製薬は大幅安、三菱重工業も下値を探った。ADEKAが急落、メイコー、大阪チタニウムテクノロジーズ、住友金属鉱山も大きく水準を切り下げた。Gunosy、日立建機、ワイエイシイホールディングスなどの下げも目立つ。