前日の米株式市場では、NYダウが243ドル高と上昇し最高値を更新した。米4~6月期の実質国内総生産(GDP)改定値が前期比年率3.0%増と上方修正され米国景気拡大への期待が膨らんだ。米国株が上昇した流れを受け、東京株式市場では日経平均株価が値を上げてスタートした。今日は週末と月末が重なりポジション調整の動きが台頭したほか、今晩は米7月個人消費支出(PCE)物価指数が発表されることもあり、相場は一時伸び悩む場面があった。ただ、下値には買いが入り、引けにかけ上昇し約1カ月ぶりに3万8600円台を回復した。半導体関連や自動車、海運株など主力株が買われた。
8月の日経平均は月間で454円07銭(1.16%)の下落となった。
朝方の日経平均は小幅ながら下げる場面もあったが、その後は米景気動向に対する楽観的な見方などから先高観を強めている海外短期筋が株価指数先物に断続的に買いを入れ、上げ幅は一時300円を超えた。注目された米半導体大手エヌビディアの決算内容と株価の下落は前日の東京市場で織り込まれていたとあって、アドテストや東エレクなど値がさの半導体関連株にも買いが入った。
米MSCIの株価指数「グローバルスタンダード指数」の構成銘柄の定期入れ替えに伴い、大引けで指数に連動した運用を目指す投資家による持ち高調整の売買も膨らんだ。プライム市場では取引終了間際の1分で2兆円超の売買が成立し、日通しでは5兆円台に乗せた。
米国では30日、7月の個人消費支出(PCE)デフレーターが発表される。コア指数は前月から小幅に加速することが見込まれており、強い結果となれば米景気の軟着陸に対する期待が一段と高まるだろう。一方、来週はISM製造および非製造業景況指数、雇用統計など重要な経済指標の発表が相次ぐだけに、引き続き、米経済指標をにらみながらの展開が続きそうだ。