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【大引け概況】


13日の日経平均株価は3日続伸し、終値は前日比82円65銭(0.25%)高の3万2926円35銭だった。
 
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前日の米国株市場でNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに連日の新高値となるなど堅調だったことから、朝方からリスクを取る動きが優勢だった。注目された11月の米消費者物価指数(CPI)は市場コンセンサスとほぼ一致し、投資家心理は強気に傾いた。朝方取引開始前に発表された日銀短観も業況判断が改善し、全体相場にポジティブに働いた形だ。
 
ただ、買い一巡後は上値の重い展開になった。日本時間あす未明に予定されるFOMCの結果発表と、パウエルFRB議長の記者会見の内容を見極めたいとの思惑が様子見ムードを助長した。個別では半導体セクターへの買いが日経平均の押し上げに寄与した。ただ、日経平均、TOPIXともに高く引けたが、個別株は値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を上回っている。
 
国内では日銀が13日朝方に発表した12月の日銀短観で、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)が大企業・製造業でプラス12と3四半期連続で改善した。半導体の供給制約の緩和が景況感の改善につながった。
先行きの業況判断は悪化する見通しが示され、日本株の上値追いの材料としては力強さに欠けるとの受け止めもあった。
 
市場には自民党の政治資金を巡る国内政治の混乱が日銀の金融政策に影響を与える可能性を指摘する声もあり、様子見ムードが一段と強まって相場の上値を抑えた。
 
注目のFOMCは、政策金利の据え置きが見込まれているが、今回は政策金利見通し(ドットチャート)が発表され、2024年末の中央値が前回の2回の利下げから変化があるのか注目されている。また、パウエル氏の会見では、来年の利下げの開始時期について言及するかにも関心が集まっている。ただ、FOMCを波乱なく通過しても、来週には日銀の金融政策決定会合が控えていることから、引き続き積極的な売買は手控えられそうだ。


 

 
東証株価指数(TOPIX)は小幅反発した。終値は前日比1.76ポイント(0.07%)高の2354.92だった。JPXプライム150指数は3日続伸し、1.41ポイント(0.14%)高の1044.16で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆6013億円、売買高は14億7683万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は773、値下がりは828、横ばいは59だった。
 
業種別株価指数(33業種)では機械、銀行業、精密機器などが上昇した。下落は鉱業、海運業、建設業など。
 
個別では、日経平均採用銘柄で、東エレク、アドバンテストの上昇が目立ったほか、ルネサス、ダイキン、スクリーンHD、ソフトバンクグループ(SBG)、テルモ、リクルートも買われた。その他の銘柄では、一部証券会社のレポートを材料にディスコが急騰した。また、米アプライドと戦略的パートナーシップ契約を締結したことからウシオ電も買われた。なお、フジHDを英ファンドが大量保有と伝わったことから、TBSHDや日テレHDなどテレビ局の銘柄に思惑買いが向かった。
 
一方、指数寄与度が高いファーストリテは軟調推移となっているほか、TDK、デンソー、ファナック、キッコマンが下落した。東京電力HDは、引き続き短期資金中心の乱高下となり続落。そのほか、発行済株式数の5.03%上限の自社株を取得・消却すると発表した日産自は、寄り付きこそ上昇したが、買い一巡後はマイナス圏に沈んだほか、今期減益見通しと株主優待制度の変更が嫌気されてくら寿司も売られた。