きょうは朝方から買いが先行し、2022年1月5日(2万9332円)以来およそ1年4カ月ぶりの高値を付けた。
前日の米国株市場ではNYダウが小幅安となる一方、ナスダック総合株価指数は小高く引けるなど、高安まちまちの展開だった。10日発表予定の4月の米消費者物価指数(CPI)を前に様子見ムードが強かったが、東京株式市場では買い意欲が旺盛で、好決算発表銘柄を中心にリスクを取る動きが全体相場を押し上げた。先物主導で日経平均は寄り後も一貫して下値を切り上げる展開となった。
海外短期筋による先物を中心とした断続的な買いが日経平均を押し上げた。前日に米ハイテク株が買われた流れを受けた、値がさの半導体関連株の上昇も目立った。
米連邦準備理事会(FRB)は8日、米銀の融資基準が厳格化していると発表した。市場では「日銀は金融緩和を維持する姿勢とあって、欧米に比べて日本では金融不安が起こりにくいとの見方から、短期筋を中心に海外投資家が日本株のアロケーション(資産配分)を増やしているようだ」との指摘があった。
主力企業の23年3月期決算発表が本格化するなか、好調な業績見通しや株主還元策を発表した銘柄には買いが集まった。前日に決算を発表したJFEや川崎汽が売買を伴って大幅高となった。
東証株価指数(TOPIX)は反発した。終値は前日比26.34ポイント(1.27%)高の2097.55と、21年9月17日(2100.17)以来の高値を付けた。
東証プライムの売買代金は概算で3兆2746億円。売買高は13億4751万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1497と、全体の約8割を占めた。値下がりは288、変わらずは49銘柄だった。