前週末の米国株市場では3月の雇用統計発表を好感する形で主要指数が揃って上昇したが、節目である2万2000円を前に、国内の機関投資家や個人投資家を中心に利益確定売りを出す動きが強くなった。
後場も軟調な値動きが続き、2万1740円まで下落する場面があった。
日銀のETF買い入れ期待もあったとみられるが、水準的には入りづらい中、後場の値幅は50円弱にとどまっている。物色は個人主体の材料株に値幅取り狙いが集中する格好となった。
国内における買い材料が少なく、東証1部の売買代金は概算で1兆8847億円と3月11日以来の薄商いとなった。下値を売り込む動きもみられず、薄商いのなか小幅マイナス圏でもみ合う展開に終始した。
市場からは「取引時間中に年初来高値を更新し、200日線にも迫り、目先一巡感が出た。国内機関投資家の売りも出ているとみられる。12日が期限の英国のEU(欧州連合)離脱問題が心配で、SQ(特別清算指数)算出はあるし、決算発表にも目が向かいやすく、個別株中心で指数では難しい」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は反落し、前週末比5.61ポイント安の1620.14で終えた。JPX日経インデックス400も反落。終値は45.85ポイント安の1万4410.80だった。
東証1部の売買高は概算で10億5743万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1397と、全体の65.2%を占めた。値上がりは666、変わらずは77銘柄だった。