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【大引け概況】
17日の日経平均株価は続伸し、前日比108円13銭高の2万4041円26銭で終えた。 終値で2万4000円台を回復するのは3日ぶり。
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前日のNYダウは、堅調な景気指標を背景に最高値を更新した。この流れを受けた東京株式市場は買い先行でスタート。寄り付き直後に日経平均株価は一時、前日比182円高の2万4115円まで上昇し、昨年12月の終値ベースの高値2万4066円を上回る場面があった。

円相場が1ドル=110円台前半と円安・ドル高に傾いたほか、中国国家統計局が発表した2019年12月の工業生産高や同月の小売売上高が市場予想を上回ると、日経平均は騰勢を強める場面もあった。
ただ、来週以降に国内で主要企業の19年4〜12月期の決算発表が本格化するとあって、後場は一段の上値追いの動きは限られた。
 
日経平均を、東証1部の全銘柄を対象にする東証株価指数(TOPIX)で割った「NT倍率」は大引け時点で13.85倍と、19年10月28日(13.87倍)以来およそ3カ月ぶりの高水準だった。「短期志向の海外勢が日経平均先物を中心に買いを入れて相場をけん引している半面、中長期志向の機関投資家による買いは本格化していない」といい、日本株の物色は広がりに欠けているとの声が聞かれた。
 
また、週明け20日に米国市場が休場となるため「海外勢の動きが鈍かった」。この日公表された12月の中国の鉱工業生産は事前予想を上回る好調な内容だったが、上海株は反応が鈍く、「米国の中国製品に対する制裁関税撤廃の遅れによる影響が警戒されているのでは」との指摘もあった。米国の主要株価指数が過去最高値を更新するなど外部環境は良かったが、東京株式市場の商いは盛り上がりを欠いた。
 
JPX日経インデックス400は3日ぶり反発。終値は前日比62.87ポイント高の1万5543.62だった。TOPIXも3日ぶりに反発し、6.72ポイント高の1735.44で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆13億円。売買高は10億7935万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1194と、全体の55%を占めた。値下がりは837、変わらずは129銘柄だった。
 

業種別株価指数(全33業種)では、鉄鋼、海運業、金属製品の上昇率が高かった。下落は電気・ガス業、水産・農林業、小売業など。
 
個別銘柄では、半導体受託生産(ファウンドリー)の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が16日発表した19年10〜12月期決算が好調だったことを受け、信越化が昨年来高値を更新した。キーエンスやファナック、SMC、コマツといった設備投資関連株もしっかり。マツダやSUBARU、スズキなど自動車株の上げも目立った。ファナックなど中国関連株も買われた。米金融株の上昇を受け三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループなど銀行株も高い。
 
一方、広島高裁が伊方原発3号機について「運転を差し止める仮処分を決定した」と伝わった四国電が昨年来安値を付けた。関西電や東ガスが安い。村田製作所、太陽誘電が安く、大塚HDや第一三共が下落し、イオンやOLCも売られた。アンリツやNEC、NTTドコモといった通信関連株も安い。
 
東証2部株価指数は前日比13.60ポイント高の7484.12ポイントと反発した。
出来高7577万株。値上がり銘柄数は210、値下がり銘柄数は197となった。
 
個別では、くろがね工作所がストップ高。マナックは一時ストップ高と値を飛ばした。サンテック、ブルドックソース、ケー・エフ・シー、川本産業、情報企画など19銘柄は昨年来高値を更新。アクロディア、アサヒ衛陶、アジア航測、東海ソフト、SIGが買われた。
 
一方、FRACTALE、JMACS、理経、カーチスホールディングス、ダイトーケミックスが売られた。