18日のNYダウ工業株30種平均が下落したことに加え、日本株は年初来高値圏で推移しているため利益確定の売りが優勢になった。米下院がトランプ大統領を弾劾訴追する決議案を可決したと伝わったことや、アジア株安も重荷となった。
米下院本会議は18日、トランプ大統領を「ウクライナ疑惑」で弾劾訴追する決議案を可決した。共和党が多数を占める上院では否決される可能性は高いとされるものの、政治的な混乱が最高値圏にある米国株式相場の波乱要因になりかねない。日米株の下げを見越した投資家が売りを出し日経平均の下げ幅は一時100円に迫った。
手じまい売りや利益確定売りに押される展開となった。「これまで勢いよく上昇してきた銘柄に利益確定売りが膨らんだ」ことも重しとなり、盛り上がりを欠いた。
一方、2万3800円台では押し目買いも入ったことから、日経平均の下げ幅は広がらなかった。市場関係者は「下値では年末にかけての相場上昇に期待した買いが入っていた」と指摘していた。
JPX日経インデックス400は続落し、終値は前日比26.90ポイント安の1万5509.25だった。東証株価指数(TOPIX)は続落し、2.29ポイント安の1736.11で終えた。
業種別には前日買われた業種が下げ、前日売られた業種が値上がりの上位に顔を出す、典型的な循環物色で特長の乏しい地合いだった。海外投資家がクリスマス休暇入りで全体商いは細る方向にあり売買代金は2兆円を下回った。
東証1部の売買代金は概算で1兆9908億円。売買高は11億6178万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1147と、全体の5割強を占めた。値上がりは913、変わらずは98だった。