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【大引け概況】


22日の日経平均株価は8日続伸し、大引けは前週末比278円47銭(0.90%)高の3万1086円82銭だった。終値で3万1000円台をつけたのは1990年7月以来、約33年ぶり。同7月26日(3万1369円75銭)以来の高値を付けた。日経平均の8日続伸は、4月以来の連騰記録となる。
 
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朝方は売り先行でスタートしたが、下値では海外投資家と思われる買いが高水準で日経平均はプラス圏に切り返し、終値で3万1000円大台に乗せた。
前週末の米国株市場では債務上限問題の先行き不透明感が再び意識され、リスク回避の売り圧力が強まり、NYダウ、ナスダック総合株価指数ともに値を下げる展開となった。しかし、東京株式市場でこの流れを引き継いだのは寄り後の短い時間にとどまり、日経平均は程なくして上昇に転じた。先物主導のインデックス買いや、これまで人気のなかった中小型株にリターンリバーサル狙いの買いが入り、市場のセンチメントが改善した。
 
米債務上限問題を巡り、バイデン米大統領と野党・共和党のマッカーシー下院議長が22日に会談する見通し。今回も協議は難航するとみられており、日本株に逃避的なマネーが向かっているとの声が多い。海外発の新たな材料は伝わっていないなか、米株価指数先物は日本時間22日の取引で小動きにとどまり、日本株の独歩高の様相が一段と強まった。

日経平均は8連騰となり、テクニカル面からみても上値抑制要因がなくなり、さらに騰勢を強める可能性があるとの指摘も聞かれ、日経平均の一段高を期待する向きもある。一方、米国の債務上限問題など、東京株式市場には懸念要因も残る。債務上限問題は、22日の協議の結果を見極める必要がありそうだ。

東証株価指数(TOPIX)は7日続伸し、前週末比14.21ポイント(0.66%)高の2175.90で終えた。1990年8月以来の高値となる。
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆45億円。売買高は11億5980万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1242と、全体の約68%だった。値下がりは539、変わらずは54銘柄だった。
 


業種別株価指数(33業種)では保険業、空運業、陸運業の上昇が目立った。下落は銀行業、その他金融業、精密機器など。
 
個別では、ソシオネクスト、三菱重、コマツ、レーザーテック、JT、ダイキン、アドテスト、ファナック、東エレク、ディスコ、NTT、武田薬、川崎船、ホンダ、OLCが高い。個別の材料では、4年3月期経常利益が48.8%増予想で発行済株式数の1.5%上限の自社株買いを発表した東京海上、1株を4株に分割すると発表したアドバンテスト、「情報プラットフォーム」の利用料金を改定すると発表したマークラインズが買われた。
アドバンテッジリスクマネジメントが急騰、フジクラも商いを伴い大幅高だった。
 
半面、ルネサスエレクトロニクスは軟調、リクルートホールディングスも冴えない動き。日立製作所、オリックス、トヨタ、HOYA、ネクソンが売り優勢だったほか、第一三共が値を下げている。アーレスティ、ダイコク電機が大幅安となり、サニックス、ソラストなども下落。日本通信も水準を切り下げた。