バイデン大統領がインフラ投資計画で超党派上院議員と合意したと発表し、景気敏感株に買いが入った。引き続き長期金利の伸び悩みからハイテク株も買われ、S&P500指数とナスダック総合指数は揃って過去最高値を更新。この流れを受けて東京株式市場でも投資家心理が上向き、朝方には300円近くまで上げ幅を広げた。
鉄鋼株や機械株といった景気敏感株を中心に買いが先行した。日本時間25日の米株価指数先物や主要なアジアの株価指数が上昇したのも支えとなった。
ただ、買いは続かず、その後は戻り売りに抑えられ、大引けにかけて上値の重い動きとなった。国内では新型コロナウイルスの新規感染者数が下げ止まりの傾向にある。東京都では新規感染者数が前週の同じ曜日を上回る日が続いたことが投資家心理の重荷になっているとの見方もある。
日本時間今晩に5月の米個人消費支出(PCE)の発表を控え、大引けにかけては様子見気分も強まりやすかった。
市場からは「日経平均は2万9000円台に乗せてきたが、ここから上は重い。いかんせん買い上がる材料がない。来週は米6月雇用統計など重要経済指標を控え、動きにくい。
新型コロナワクチンの接種は進んでいるが、東京で感染者が増えつつあることで、手が出しづらい面もある」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は反発。東証株価指数(TOPIX)も反発し、15.55ポイント高の1962.65終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆1422億円。売買高は9億426万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1595と、全体の約7割を占めた。値下がりは504銘柄、変わらずは94銘柄だった。