前日に300円超上昇したため、目先の利益を確定させる売りが優勢だった。
取引開始直後は外国為替市場での円安に後押しされ、日経平均はプラス圏に浮上する場面もあった。その後は、投資意欲を一段と刺激する材料が見当たらず、マイナス圏に転落。利益確定売りを消化できない状態が続き、4営業日ぶりに小反落して取引を終えた。
昼休みの時間帯に中国・上海総合指数が下げ基調を強めたこともあり、後場寄り付き直後には2万3203円00銭(同93円77銭安)まで値を下げた。
一方、新型コロナウイルスのワクチン開発期待が根強いうえ、円相場の下落が支えとなった。出資する中国アリババ集団傘下の金融会社アント・グループが上場申請したソフトバンクグループ(SBG)が3%高となり、日経平均を約46円押し上げた。
安倍晋三首相が28日に記者会見を開く調整に入ったと伝わったほか、27〜28日には米カンザスシティー連銀主催の国際経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)を控え、内容を見極めたいとの雰囲気から積極的な売買は手控えられた。
市場からは「底堅い動きだ。25日移動平均線くらいまで目先調整があってもよいが、中長期的な上昇トレンドに変わりはない。現状、買い上がる材料はないが、過剰流動性を背景に経済正常化への期待感は根強く、売り急ぐ状況でもない」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は反落した。終値は前日比15.05ポイント安の1万4648.46だった。東証株価指数(TOPIX)も反落し、0.75ポイント安の1624.48で終えた。
東証1部の売買代金は概算で1兆6566億円と2日ぶりに2兆円を割り込んだ。売買高は8億5998万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1115と、全体の約5割を占めた。値上がりは925、変わらずは132銘柄だった。