先週末28日の米株式市場でNYダウは大幅に6日続伸。米連邦準備制度理事会(FRB)の金利がピークに接近したとの見方などから買いが先行した。銀行株の上昇や石油会社の決算が好調で一段と相場を押し上げた。また、ハイテク株にも押し目買いが見られ、ナスダック総合指数は3日ぶりに大幅反発となった。米株大幅高を受けた今日の東京株式市場は買いが先行し、日経平均は299円10銭高からスタートした。主力株を中心に幅広く買いが入った。決算内容が良好と受け止められた個別銘柄への物色も目立った。
主要な半導体銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が4%近く上昇し、東京市場でも東エレクなど半導体関連株に買いが波及した。米株高を受け、海外短期筋による先物買いも断続的に入った。指数寄与度の高いソフトバンクグループ(SBG)が6%超上昇して年初来高値を更新し、日経平均を1銘柄で約76円押し上げた。
取引開始後も概ね底堅く推移し、朝方安かった香港ハンセン指数が上げに転じたこともあり、日経平均は前場中頃に上昇幅を広げた。後場は、11月2日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控え、上値追いにはやや慎重な時間帯が長かったが、概ね高値圏での推移となった。
市場からは「なかなかダレてこないが、6月や8月にかけての戻りに比べると弱さが感じられる。ショートカバー(買い戻し)はかなり一巡し、新規資金が入ってこないと一段の上値は難しいのではないか。全体はもみ合いながら、決算にらみで個別株物色の流れになる」との声が聞かれた。
円安の進行を背景に国内の企業業績はおおむね堅調で、日本株の追い風になっている
東証株価指数(TOPIX)は3営業日ぶりに反発した。終値は前週末比30.38ポイント(1.60%)高の1929.43だった。
東証プライムの売買代金は概算で3兆1853億円。売買高は12億2850万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1478と、全体の約8割を占めた。値下がりは314、変わらずは45銘柄だった。