朝方は前日の米株高を好感し手掛かり材料難の中、小幅高で推移していた。
経済産業省が取引開始前に発表した11月の鉱工業生産指数速報で、基調判断を引き上げたことも買い安心感につながった。午前の終値は34円高と25日に付けた年初来高値を上回ったが続かなかった。
午後の取引開始後、為替のドル売り・円買いの動きをきっかけに利益を確定する売りがじわりと広がった。
東証1部の売買高は9億9736万株と、27日に続いて10億株の大台を割り込み、今年2番目の少なさだった。
14時以降に日経平均は下げ幅を急速に広げ、一時は前日比174円安の2万2736円まで下落した。市場では「今週に入り相場の方向感が限られていたこともあり、上値の重さを嫌気した個人投資家が売り急いだ」との声が出ていた。
JPX日経インデックス400は反落。終値は前日比92.66ポイント安の1万6096.76だった。東証株価指数(TOPIX)も反落し、10.76ポイント安い1819.03で終えた。
東証1部の売買代金は概算で1兆7305億円と、4営業日連続で2兆円の大台を割り込んだ。東証1部の値下がり銘柄数は1353と、全体の66%近くを占めた。値上がりは606、変わらずは103だった。
個別では、三菱UFJ、三井住友やりそなHDが下げた。野村や大和、第一生命HDも安い。トヨタが下押し、任天堂やキヤノン、ダイキンも売られた。一方、住友鉱や三井物が上昇した。ソフトバンクや信越化が買われた。SGHDやニトリHDが高い。住友鉱は大幅高、SUMCO、神戸鋼、三井物、ニトリHD、中部電が買われた。
東証2部株価指数は前日比0.30ポイント高の7225.10ポイントと続伸した。
値上がり銘柄数は222、値下がり銘柄数は226となった。
個別では、価値開発、セブンシーズホールディングスが一時ストップ高と値を飛ばした。まんだらけ、マックスバリュ東北、タビオ、エスビー食品、ユタカフーズなど24銘柄は年初来高値を更新。児玉化学工業、要興業、日本伸銅、アサヒ衛陶、中央ビルト工業は値上がり率上位に買われた。
一方、ショクブンが年初来安値を更新。省電舎ホールディングス、オプティマスグループ、ベリテ、プレミアグループ、ぷらっとホームが売られた。