前場の日経平均株価は3万3800円台に乗せる場面もあり、一時は年初来高値を上回った。しかし、後場に入ってからは利益確定売りが優勢となった。23日の米株式市場は、感謝祭で休場だったが、22日のNYダウは184ドル高と反発していた。東京株式市場も23日が勤労感謝の日で、この日は休日明けだったが、前場は米株高を受け買いが先行する展開となった。ドル円相場は1ドル=149円台半ばへの円安に振れたことも全体相場を押し上げた。東エレクなどグロース(成長)株に買いが入った。輸出採算の改善期待からトヨタなど自動車株の上昇も目立った。
しかし、週末ということもあり、後場に入ってからは様子見気分が強まったほか、今晩の米国は短縮取引となることもあり、買い一巡後は売りに押された。
日経平均は今月に入って祝日前の22日までに2592円上昇していた。短期的な過熱感から利益確定目的の売りが出て、後場には上げ幅を縮めた。
米株市場は23日が感謝祭で休場だったため、市場では「午後にかけては相場を押し上げるほどの新規材料が乏しかった」との見方があった。香港のハンセン指数などアジアの主要株式相場が下落したのも重荷となった。
日経平均は再投資がピークを迎えるほか、年末ラリーに対する期待も根強く、全般は堅調地合いが続くと考える投資家は多い。また、イスラエルとハマスの戦闘が4日間休止となることも地政学リスクの後退要因として相場を支えることになりそうだ。ただ、日経平均は今月に入って8%超上昇しており、短期的な過熱感を警戒する向きもあり、息の長い上昇基調をたどるためにも日柄および値幅調整は必要と考える向きも少なくないだろう。