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【大引け概況】
23日の日経平均株価は3営業日ぶりに反発し、前週末比480円99銭高の2万7494円24銭で終えた。

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前週に日経平均が大幅に下落していたため、幅広い銘柄に自律反発狙いの買いが入った。アジア株や米株価指数先物が堅調に推移したことで短期筋の買いも入り、日経平均の上げ幅は500円を超える場面があった。
 
原油をはじめとした資源関連価格の軟調さはまだ継続中。27日のジャクソンホール会議でハト派スタンスが確認されれば、中期的には改めて資源価格の持ち直しも予想されるが、現状は、新型コロナウイルス変異株(デルタ株)に対する先行き懸念の方が大きいようだ。景気減速懸念が後退したわけではなく、本日の上昇もあくまで、前週までの行き過ぎた下落からの自律反発の域を出ていないと思われる。
 
22日には、次期衆院選の前哨戦としても注目されていた横浜市長選挙があり、菅首相が支援していた小此木氏が敗北したことで、菅政権の求心力の低下がより鮮明になるという、相場的には嫌な動きもあった。しかし、週明けのここまでの動きを見ている限り、株式市場はそこまで材料視していない様子。菅政権の求心力の低下は明白なものの、そのため、実際に、今回の一件をもって政権が交代するといった更なるネガティブな事態までは想像しにくいだけに、影響は限定的なようだ。むしろ、今後の自民党支持率の上昇のために、経済対策の上積みなどのへの期待感も高まっている可能性もあるだろう。
 
日経平均は前週19、20日の両日の下落分(572円)を埋められなかった。市場では「前週後半にトヨタとその関連株が売られすぎたが、きょうは買い直しの域を出ていない」との声があった。
 
東証株価指数(TOPIX)は3営業日ぶりに反発し、34.46ポイント高の1915.14で終えた。JPX日経インデックス400も3営業日ぶりに反発した。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆3103億円。売買高は9億4416万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1939と、全体の約9割。値下がりは201、変わらずは50銘柄だった。
 

業種別では海運や輸送用機器、電気機器などが強い上昇。下落した業種は鉱業のみ、銀行や鉄鋼が小幅な上昇となった。
 
個別では、バルチック海運指数の大幅高などを支えに、日本郵船、商船三井、川崎汽船の海運大手がそろって4%を超える上昇となった。トヨタ自動車も大きく切り返し、東エレクやオムロン、ソニーGが上げた。キーエンスが3000円近い上昇を示し、デンソーも買いを集めた。東邦アセチレン、ダブルスタンダードがストップ高、古河電池も値を飛ばした。
 
一方、ソフトバンクグループと神戸鋼が下落。東洋エンジニアリングが下落したほか、富士急行も売りに押された。住友大阪と大成建が下げた。このほか、グレイステクノロジー、エフオンなども値を下げた。

 
東証2部株価指数は前週末比78.94ポイント高の7434.98ポイントと3日ぶり反発した。値上がり銘柄数は278、値下がり銘柄数は123となった。
 
個別では、大丸エナウィンが一時ストップ高と値を飛ばした。はごろもフーズ、セイヒョー、北日本紡績、日本ハウズイング、小池酸素工業は年初来高値を更新。コメ兵ホールディングス、AIメカテック、アップルインターナショナル、杉村倉庫、トリニティ工業が買われた。
 
一方、高田工業所、YE DIGITAL、日本ケアサプライ、DNAチップ研究所、プレミアムウォーターホールディングスなど25銘柄が年初来安値を更新。アウンコンサルティング、ヤスハラケミカル、東京ソワール、富士ソフトサービスビューロ、クシムは値下がり率上位に売られた。