前日の米国株市場で主要株指数が揃って最高値を更新したことや中国、香港、ベトナムなどのアジア市場が総じて強い動きを示したことなどを背景に日経平均は上値追い基調を継続した。利益確定売り圧力も顕在化し、前場取引時間中にはマイナス圏に沈む場面もあったが、下値では根強い買いが入り相場を支えた。
米国の追加経済対策の成立が近いとの思惑や、ワクチンの普及が本格化していることで安心感が浮上している。国内でも企業の決算発表が概ねポジティブに作用し、業績回復への期待が株価上昇を後押しする格好となった。
2020年4〜12月期の連結純利益(国際会計基準)が前年同期比6.4倍になったと発表したソフトバンクグループに買いが集まった。ファストリや東エレクなどの値がさ株も買われ、3銘柄で日経平均を151円ほど押し上げた。
東証株価指数(TOPIX)も3日続伸し、1.59ポイント高の1925.54と、91年6月以来約29年8カ月ぶりの高値を連日で更新した。業種別では原油高を背景に鉱業や石油などが上昇した。半面、前日に景気回復期待の高まりを受けて上昇していた空運や陸運、鉄鋼など景気に敏感な銘柄は利益確定の売りが優勢だった。
一方、日経平均は下げに転じる場面もあった。前日に600円超上昇し、前日までの2営業日で上げ幅は1000円を超していた。短期間での急伸に過熱感も意識されやすく、利益確定の売りが出やすかった。
JPX日経インデックス400は3日続伸。終値は前日比13.25ポイント(0.08%)高の1万7410.91だった。
東証1部の売買代金は概算で3兆1881億円、売買高は14億6918万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は933、値下がりは1160、変わらずは98だった。