朝方取引開始直後は前日終値を挟んでもみ合う動きをみせたが、その後は売りに押され次第安の展開を強いられた。前日の米国株市場では中間選挙の結果判明を前に、選挙後の株高アノマリーを先取りする買いが優勢となったが、この流れを引き継ぐことはできなかった。取引時間中に米株先物が冴えない動きだったことや、香港株や中国株が軟調に推移したことなどが投資家のセンチメントを冷やした。
個別では引き続き好決算発表銘柄への買いが目立ったものの、一方で事前コンセンサスに届かなかった銘柄や、決算先取りで株価を上げていた銘柄などへの売りも相次いだ。また、日経平均寄与度の高い値がさ株への売りが全体に影響を与えた。
前日に約2カ月ぶりの高値を付けており、このところ上昇が目立った銘柄に利益確定の売りが出やすかった。
日経平均株価は前日までの2営業日で2%超上昇し、節目の2万8000円に迫っていた。相場が上昇する局面では高値圏にある銘柄などに利益確定の売りが出て上値を抑えた。午後に入ると上値の重さがより意識され、値がさ株を中心に売りがかさんで下げ幅を広げた。
日本時間9日に開票が始まった米中間選挙は、米メディアによると上院は非改選を含めた獲得数が与党・民主党と共和党で拮抗し、下院は共和党が優勢の展開。市場はすでに政権と議会の多数派の政党が異なる「ねじれ」を織り込んでおり、相場への影響は限定的だった。
東証株価指数(TOPIX)は3営業日ぶりに反落した。終値は前日比8.07ポイント(0.41%)安の1949.49だった。
東証プライムの売買代金は概算で3兆3915億円。売買高は12億8177万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は865、値上がりは880、変わらずは92だった。