きょうはリスク回避ムードが一気に強まり、日経平均は2万8000円台を大きく下回る展開となった。前日の米国株市場ではFRBの金融引き締め策が長期化することへの警戒感が拭えず、引き続き買いが手控えられる展開となり、NYダウ、ナスダック総合株価指数ともに4日続落となった。これを受けて、東京株式市場でも主力株を中心に保有株の買いポジションを低める動きが顕在化する形に。アジア株市場も総じて軟調で、韓国、香港、台湾などの下げが大きかったことも投資家のセンチメントを弱気に傾けた。外国為替市場では1ドル=139円台後半まで円安が進んだものの、これを好感する動きは限定的だった。
欧州の高インフレも続くなか、世界景気の減速懸念から、東京株式市場でも景気敏感株を中心に幅広い銘柄に売りが出た。
半導体の米エヌビディアが中国やロシア向けの先端半導体出荷で米政府から新しい許可の取得を求められたと伝わった。8月31日の米株式市場の時間外取引でエヌビディア株が下落し、東京市場では半導体製造装置や電子部品などの関連銘柄の重荷となった。
日本時間1日午後にはアジア株式市場で韓国や台湾などの主要指数が下げ幅を拡大。日本株の売りにつながった。外国為替市場では円相場が1ドル=139円台後半と、24年ぶりの円安・ドル高水準になったものの、輸出関連株の支援材料にはならなかった。
東証株価指数(TOPIX)は続落した。終値は前日比27.67ポイント(1.41%)安の1935.49だった。
東証プライムの売買代金は概算で2兆7170億円。売買高は11億42万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1606と、全体の約87%を占めた。値上がりは195、変わらずは35だった。