外国為替市場での円安進行や中国・上海株式相場の上昇を受けて投資家心理が改善。自動車など輸出関連株に見直し買いが入った。
米中貿易摩擦への警戒が残るなか、悪影響を受けにくい内需株やディフェンシブ銘柄が物色されたのも相場全体を押し上げた。
オプションSQを明日に控え、先物を絡めたインデックス的な買いも全体相場押し上げに寄与した。業種別には水産、情報通信、医薬品など内需の値がさ株への買いが目立ったほか、円安メリットを受ける自動車セクターなどに資金が流入した。
一方で原油価格の急落を背景に資源開発関連や石油セクターが軟調。主力株は買い戻しで上げ足を強める銘柄が多かった。
JPX日経インデックス400は反発。終値は前日比70.56ポイント高の1万5159.56だった。東証株価指数(TOPIX)も反発し、7.80ポイント高1709.68で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆3081億円。売買高は11億9258万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1181と、全体の約56%を占めた。値下がりは820、変わらずは98だった。
業種別株価指数(33業種)は、水産・農林業、情報・通信業、医薬品の上昇が目立った。下落は鉱業、石油・石炭製品、非鉄金属など。
個別では、ソフトバンクグループが大商いで値を飛ばしたほか、ファストリのほか、エーザイも高い。14時に2018年3〜5月期決算を発表したユニファミマも買われた。トヨタ自動車も堅調。昭和電工も買いを集めた。Olympicグループが一時ストップ高に買われる人気となり、スター精密、日本エンタープライズも活況高となった。トレジャー・ファクトリー、サカタのタネも高い。
半面、東エレクや村田製が安い。原油相場の下げが嫌気され、国際石開帝石などの鉱業や石油株の下げが目立った。ホギメディカルがストップ安に売られたほか、コシダカホールディングス、明光ネットワークジャパンも大きく水準を切り下げた。Gunosy、日本ケミコンが下落、テイクアンドギヴ・ニーズも安い。
東証2部株式指数は前日比17.13ポイント安の7299.99ポイントと続落している。
値上がり銘柄数は232、出来高6852万株。値下がり銘柄数は188となった。
個別では、アウンコンサルティング、アスモ、旭松食品、自重堂、いい生活など15銘柄が年初来安値を更新。ジー・スリーホールディングス、ビート・ホールディングス・リミテッド、アサヒ衛陶、京都ホテル、正興電機製作所が売られた。
一方、日本リーテック、セイヒョー、信和、インテリジェント ウェイブ、アイ・アールジャパンホールディングスなど7銘柄が年初来高値を更新。アイケイ、オーウイル、不二サッシ、大興電子通信、東邦化学工業が買われた。